富士通が全国大学生1,000人の意識調査を実施、76.9%が大学生活に忙しさを感じ遊びより勉強重視の姿勢が浮き彫りに

記事の要約
- 富士通が全国の大学生1,000人を対象に意識調査を実施
- 大学生の76.9%が大学生活に忙しさを感じていると回答
- 勉強や研究に打ち込む学生への尊敬が88.3%と高評価
富士通の令和大学生のモヤトリアム調査結果
富士通クライアントコンピューティング株式会社は2025年1月16日、全国の大学生1,000人を対象とした令和大学生のモヤトリアム調査の結果を公開した。この調査では大学生活の実態や意識について詳細な分析が行われ、76.9%の学生が大学生活に忙しさを感じていることが明らかになっている。
調査結果によると、学生生活で最も大事にしたい項目として友人・先輩との交流が18.4%で1位となり、勉学スキルの向上が13.7%で2位となった。一方でアルバイトは最も時間を割いている項目の2位に入っており、理想と現実のギャップが浮き彫りとなっている。
また、大学生活に対する偏見についても調査が行われ、87.8%の学生が世間からの偏見を感じていることが判明した。特に「大学生は暇」「大学生は遊んでばかり」といった声に対して違和感を覚えており、実際には53.0%の学生が遊びよりも勉強を重視していると回答している。
大学生の生活実態調査の結果まとめ
学業重視 | 生活実態 | 就活意識 | |
---|---|---|---|
主な特徴 | 勉強優先53.0% | 忙しさ実感76.9% | 早期化懸念63.4% |
重要項目 | 友人交流18.4% | 睡眠時間6.4時間 | 学業評価希望84.2% |
課題認識 | 勉強意欲向上 | 時間不足 | ブラックインターン対策 |
モラトリアムについて
モラトリアムとは、社会的義務や責任の一時的な猶予期間のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 社会的責任や義務の一時的な猶予
- 自己探求や成長のための準備期間
- 進路や人生の方向性を模索する時期
現代の大学生活においては、モラトリアムという言葉が世間から偏見的に使用されることが多く、実際の大学生活とのギャップが生じている。調査結果からは、大学生の88.3%が勉強や研究に打ち込む姿勢を持ち、84.2%が真面目な学業への取り組みを評価してほしいと考えていることが明らかになっている。
令和大学生のモヤトリアム調査に関する考察
富士通の調査結果は、現代の大学生が抱える時間管理の課題と学業への真摯な姿勢を浮き彫りにしている。特に注目すべき点として、学生の多くが勉強と課外活動のバランスを重視しながらも、経済的な理由からアルバイトに多くの時間を割かざるを得ない現状が明らかになっている。
大学生活の実態と世間の認識のギャップを埋めるためには、学生の実態をより広く社会に発信していく必要がある。就職活動における学業評価の重要性を高め、学生が本来の目的である学業により注力できる環境を整備することが今後の課題となっている。
今後は学生の経済的支援の充実や、就職活動の早期化による学業への影響を最小限に抑える取り組みが求められる。特にブラックインターンの問題に対しては、企業側の意識改革と学生を保護する制度の確立が重要な検討課題となっている。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「大学生1,000人に聞いた『令和大学生のモヤトリアム調査』を公開 | 富士通クライアントコンピューティング株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000041345.html, (参照 2025-01-16).