NPO法人全国子どもアドボカシー協議会が全国から受講可能な支援員養成講座を開講、子どもの意見表明権の実現に向け前進

記事の要約
- NPO法人全国子どもアドボカシー協議会が講座を開講
- オンラインとリアル開催のハイブリッド形式で全国から受講可能
- 子どもの意見表明権の実現に向けた支援員を養成
子どもアドボカシー講座の養成編をオンラインで開講
NPO法人全国子どもアドボカシー協議会は、一般社団法人愛媛県社会福祉士会と共催で、2025年1月25日より子どもアドボカシー講座の養成編を開講することを発表した。子どもの意見表明権を保障する改正児童福祉法が2024年4月から施行されたことを受け、全国的な子どもアドボカシー事業の普及を目指す取り組みの一環として実施されることになった。
公益財団法人日本財団からの助成を受けて実施される本講座では、社会的養護を受けている子どもを含むすべての子どもが意見表明権を行使できる基盤づくりを目指している。アドボケイト派遣団体や精神科医などの各分野の専門家を招き、子どもアドボカシーについての理解を深める内容が用意されているのだ。
本講座は2025年1月25日から3月16日まで開催され、全国からの参加を可能にするためにオンライン開催を基本としている。2月24日と3月16日のみ松山市内の会議室での現地開催とオンラインを組み合わせたハイブリッド形式で実施され、受講料は一般が15,000円、24歳以下は無料に設定されている。
子どもアドボカシー講座の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
開催期間 | 2025年1月25日~3月16日 |
開催形式 | 基本オンライン(Zoom)、一部ハイブリッド開催 |
現地開催日 | 2025年2月24日、3月16日(松山市内会議室) |
受講料 | 一般15,000円、24歳以下無料 |
受講要件 | 基礎講座修了者(他の自治体・団体実施分含む) |
対象者 | 子どもアドボカシーに関心がある方、アドボケイト希望者、行政・関係機関職員、学生など |
子どもアドボカシーについて
子どもアドボカシーとは、子どもの意見を傾聴し、子ども自身が声をあげられるよう支援する活動のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 子どもの権利条約に基づく意見表明権の保障
- 子どもの声を社会に届けるための支援活動
- 専門的な知識とスキルを持つ支援員による支援
1989年に採択された子どもの権利条約では、子どもが自分に関係のあることについて自由に意見を表明する権利を保障している。2024年4月から施行された改正児童福祉法では、児童の意見聴取等の仕組みの整備が盛り込まれ、各地で具体的な取り組みが進められている状況だ。
子どもアドボカシー講座に関する考察
全国規模でのオンライン講座の開講は、地理的な制約を超えて子どもアドボカシーの担い手を育成できる点で画期的な取り組みといえる。24歳以下の受講者への無料提供は、若い世代の参加を促進し、長期的な支援体制の構築につながる可能性が高いだろう。
今後の課題として、オンライン研修における実践的なスキル習得の方法や、地域ごとの特性に応じた支援のあり方の検討が必要となるだろう。一方で、各地域での実践経験の共有や、支援員同士のネットワーク構築により、より効果的な支援方法の確立が期待できる。
子どもアドボカシー事業の全国展開には、自治体との連携強化や支援体制の整備が不可欠となる。アドボケイト養成講座の継続的な実施と、修了者のフォローアップ体制の構築により、より多くの子どもの声を社会に届けることが可能になるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【全国から受講可能】意見表明等支援員(アドボケイト)を養成する子どもアドボカシー講座を開講 | NPO法人全国子どもアドボカシー協議会のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000106655.html, (参照 2025-01-18).