杉乃井ホテルが大分別府の地元アーティスト支援プロジェクト、宙館連絡通路でアートギャラリーを開設し文化振興に貢献

記事の要約
- 杉乃井ホテルが2025年12月まで「杉乃井アートギャラリー」を開催
- 地元アーティストや美術専攻学生の作品を展示するギャラリーをホテル内に設置
- 第一弾としてartworks TOMBOYのTAGUCHI KYOKO氏の作品を展示
杉乃井ホテルの「杉乃井アートギャラリー」開催イベント
別府温泉 杉乃井ホテルは、大分・別府にゆかりのあるアーティストや芸術・美術を専攻する学生の作品を展示する「杉乃井アートギャラリー」を2025年1月8日より開始した。宙館屋内連絡通路を活用した展示スペースでは、プロのアーティストやアートやデザインを学ぶ学生による作品が2~3か月ごとに入れ替えられ、じっくりと作品を鑑賞できる環境を提供している。
第一弾として展示されるのは、不要になった建築の足場板とエポキシ樹脂を使用したクラフト作品を手掛けるartworks TOMBOYのTAGUCHI KYOKO氏の作品である。TAGUCHI氏は大分県立芸術文化短期大学を卒業後、2023年より本格的にアート活動を開始し、海や波、山、雲などの自然物の情景を独自の技法で表現することに力を注いでいる。
別府市では1998年から続く別府アルゲリッチ音楽祭やNPO法人BEPPU PROJECTによるアート作品の鑑賞機会の提供を通じて、文化芸術の振興や地域活性化を推進してきた。杉乃井ホテルは別府市のアート振興の取り組みに共感し、温泉とアートを融合させた新しい観光資源の創出を目指している。
杉乃井アートギャラリーの概要
項目 | 詳細 |
---|---|
開催期間 | 2025年1月8日~2025年12月31日 |
展示場所 | 宙館・杉乃井パレス間の屋内連絡通路 |
第一弾アーティスト | artworks TOMBOY(TAGUCHI KYOKO氏) |
作品更新頻度 | 2~3か月ごとに入れ替え |
休館日 | 2025年1月13日~22日 |
エポキシ樹脂について
エポキシ樹脂とは、熱硬化性樹脂の一種で、優れた接着性と耐久性を持つ素材のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 高い接着力と耐熱性を持つ化学素材
- 硬化後の耐久性と安定性に優れている
- 様々な素材との相性が良く、アート作品の制作に適している
杉乃井アートギャラリーで展示されるTAGUCHI KYOKO氏の作品では、エポキシ樹脂の特性を活かし、廃材となった足場板に新しい価値を見出している。液体状態からの硬化過程をコントロールすることで、光の加減で表情が変化する独特な質感を生み出すことに成功した。
杉乃井アートギャラリーに関する考察
杉乃井ホテルによるアートギャラリーの開設は、文化芸術の振興と地域活性化の両面で重要な意義を持つ取り組みである。宿泊施設内にアート展示スペースを設けることで、観光客が気軽にアートに触れる機会を創出し、別府市の文化的魅力を高める効果が期待できるだろう。
一方で、展示スペースが屋内連絡通路という特殊な場所であるため、作品の展示方法や照明設備の調整には細心の注意が必要となる。しかし、この制約を逆手に取り、通路を歩きながら自然に作品を鑑賞できる新しい展示形態として確立できる可能性を秘めている。
今後は地元アーティストの発掘や芸術系学生の育成支援といった長期的な視点での取り組みも重要になってくる。ホテルという場所柄を活かし、国内外の観光客に地域アートの魅力を発信する文化拠点としての発展が望まれるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「大分・別府にゆかりあるアーティストや学生を応援!2025年12月まで「杉乃井アートギャラリー」を開催 | オリックス・ホテルマネジメント株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000355.000101028.html, (参照 2025-01-18).