あおぞら銀行がNPO法人eboardへマッチング寄付を実施、ICT教材のアクセシビリティ改善を加速

記事の要約
- あおぞら銀行がNPO法人eboardへ2024年度のマッチング寄付を実施
- ICT教材eboardのアクセシビリティ改善の取り組みを強化
- 全国11,000カ所以上で導入され月間20〜30万人が利用
あおぞら銀行のマッチング寄付によるICT教材eboardの改善強化
NPO法人eboardは、2024年2月28日にあおぞら銀行からマッチング寄付プログラムを通じた支援を2年連続で受けることが決定したことを発表した。あおぞら銀行グループのマッチング寄付プログラムは役職員による個人的な寄付に応じて会社からも寄付を追加する仕組みで、2024年度は計10団体へ総額1,940万円の寄付が実施された。
ICT教材eboardは約2,000本の映像授業と約10,000問のデジタルドリルで構成される学習支援システムであり、公立学校や非営利活動、個人での利用は無料で提供されている。全国の公立学校や学習支援団体、フリースクール、地方の公営塾など11,000カ所以上の教育現場で導入され、毎月20〜30万人のユーザーが利用している。
NPO法人eboardは、経済的理由や不登校、障害などの事情を抱える子どもたちの学習機会を保障することを目指して活動を展開している。2020年からは約1年半をかけて、19の企業・団体と1,000名以上のボランティアの協力を得て、「やさしい字幕」プロジェクトを実施し、約2,000本の映像授業に字幕を追加することで、義務教育課程を網羅的にカバーする国内唯一の字幕付き映像教材となった。
ICT教材eboardの機能まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
コンテンツ数 | 映像授業約2,000本、デジタルドリル約10,000問 |
利用実績 | 導入施設11,000カ所以上、月間利用者20〜30万人 |
提供形態 | 公立学校・非営利活動・個人利用は無料 |
アクセシビリティ機能 | やさしい日本語による字幕対応 |
対象者 | 経済的困難者、不登校児童、障害児童、外国につながる子ども |
アクセシビリティについて
アクセシビリティとは、製品やサービスをあらゆる人が利用できるようにする特性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 障害の有無に関わらず誰もが利用可能な設計思想
- 情報やサービスへの平等なアクセスの確保
- 多様なニーズに対応する機能や設計の実装
ICT教材eboardのアクセシビリティ機能は、ろう・難聴の子どもや日本語支援が必要な外国につながる子ども、発達障害を持つ子どもなど、様々な学習上の困難を抱える児童生徒に配慮した設計となっている。特に「やさしい字幕」プロジェクトでは文章構造や語彙の簡素化が図られ、より多くの子どもたちが学習しやすい環境が整備されている。
ICT教材eboardのアクセシビリティ改善に関する考察
ICT教材eboardのアクセシビリティ改善の取り組みは、教育における機会均等の実現に大きく貢献する可能性を持っている。特に字幕機能の実装は、聴覚障害を持つ子どもたちや日本語を母語としない子どもたちの学習支援において画期的な進展となるだろう。
今後の課題として、様々な障害特性や学習ニーズに対応したインターフェースの更なる改善が必要となってくる。具体的には、視覚障害者向けの音声ガイド機能の実装や、発達障害を持つ子どもたちのための画面レイアウトのカスタマイズ機能などが求められるだろう。
アクセシビリティの向上には継続的な改善と多様な支援者の協力が不可欠である。あおぞら銀行からの寄付を活用し、より多くの子どもたちが学習機会を得られるよう、機能の拡充や使いやすさの向上に取り組むことが期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「ICT教材eboard、あおぞら銀行による寄付を受け、アクセシビリティ改善の取り組みを強化 | NPO法人eboardのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000038.000070582.html, (参照 2025-03-04).