CAPIMAが農福連携支援の短期ローンファンドを募集開始、社会的養育と就労支援の両立を目指す取り組み

記事の要約
- CAPIMAが農福連携支援ローンファンド#2の募集を開始
- 3ヶ月の短期ファンドで予定年利回り7%を提供
- 社会的養育と農福連携の推進を支援する取り組み
社会的養育と農福連携を支援するローンファンドの募集開始
アバンダンティアキャピタル株式会社は、貸付型クラウドファンディングプラットフォームCAPIMAを通じて、2025年3月3日より新規ファンドの募集を開始した。募集されるファンドは農福連携支援に特化した3ヶ月の短期ローンファンドで、貸付先である株式会社じどうへの運転資金として7,000万円を調達する計画だ。
農福連携は社会的に生きづらさを抱える人々の農業分野での活躍を支援する取り組みとして注目を集めている。2019年6月に農林水産省が発表した農福連携推進ビジョンでは、障害者だけでなく高齢者や生活困窮者、ひきこもりの人々など幅広い層への就労支援を重視する方針を打ち出した。
貸付先の株式会社じどうは自立援助ホームの運営や業務システムの提供を行っており、2024年9月には複合自然体験施設「3S VILLAGE八幡平」を開設している。安全で支援のある生活環境の提供と社会的自立の促進に力を入れており、日本における農福連携のモデルケースとしての役割が期待されている。
農福連携支援ローンファンドの概要
項目 | 詳細 |
---|---|
募集金額 | 7,000万円 |
運用期間 | 3ヶ月 |
予定年利回り | 7% |
担保 | 不動産(借地権付建物)、LTV51.7% |
投資単位 | 10,000円(1口) |
特別優待 | 30万円以上投資者から抽選で30名に岩手県産高級ブランド米5kg |
農福連携について
農福連携とは、社会的課題を抱える人々の農業分野での活躍を支援する取り組みのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 農業の担い手不足と福祉的支援の両立を実現
- 障害者や高齢者、生活困窮者などの就労機会を創出
- 地域農業と経済の活性化に貢献
オランダのケアファーミングやイタリアのソーシャルファームなど、国際的にも農業と福祉を結びつけた取り組みが広がりを見せている。農業分野での活動を通じて心身の健康回復や社会復帰を支援する仕組みとして、その有効性が注目を集めているのだ。
農福連携支援ローンファンドに関する考察
本ファンドの特徴として、社会的養育と農福連携という二つの重要な社会課題に同時にアプローチできる点が挙げられる。投資家にとって魅力的な利回りを提供しながら、社会的意義の高い事業を支援できる投資機会を創出している点は評価に値するだろう。
一方で、農福連携事業の持続可能性については慎重な検討が必要となる。人材確保や農業技術の習得、販路開拓など、事業運営には様々な課題が想定されるため、貸付先の事業計画や実績を詳細に確認することが重要だ。
今後は同様の社会的投資商品の増加が期待される。クラウドファンディングを活用した資金調達手法の多様化は、社会課題解決に向けた新たな可能性を広げることにつながるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「CAPIMA(キャピマ)、【短期:3ヶ月】社会全体で子どもを支える 農福連携支援 担保付ローンファンド#2の募集開始 | アバンダンティアキャピタル株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000120303.html, (参照 2025-03-04).