フェリシモとファミワンが特別支援学校で性教育プロジェクトを実施、生徒の社会的自立をサポート

記事の要約
- フェリシモとファミワンが性教育プロジェクトを開始
- 旭出学園で性教育の出前授業を実施
- 性とからだとこころを知るカードが第18回キッズデザイン賞を受賞
フェリシモと協働した特別支援学校での性教育授業
株式会社ファミワンは株式会社フェリシモのゴキゲンラボと共同で、2025年3月4日に東京都練馬区の旭出学園で性教育の出前授業を実施した。専攻科の生徒を対象に「どこもぜんぶたいせつ わたしとあなたのからだとこころ」をテーマとした授業を展開し、性被害防止や対人距離感について具体的な指導を行っている。
授業ではクイズやデモンストレーションを取り入れた参加型の内容を採用し、パーソナルゾーンの知識や不快感を感じた際の対処法について実践的な学習を進めた。生徒たちは積極的に意見を出し合い、具体的な場面設定に基づいた対処法の検討を通じて、性に関する理解を深める機会となっている。
フェリシモのゴキゲンラボが開発した性教育ツール「性とからだとこころを知るカード」は、第18回キッズデザイン賞を受賞している。未就学児から思春期までの子どもたちに向けて、性・からだ・こころに関する知識を15枚のカードにまとめ、保護者向けのメッセージも含めた包括的な教育ツールとなっている。
性教育プロジェクトの概要
項目 | 詳細 |
---|---|
実施主体 | 株式会社ファミワン、株式会社フェリシモ(ゴキゲンラボ) |
対象校 | 東京都練馬区旭出学園(特別支援学校)専攻科 |
教材 | 性とからだとこころを知るカード(15枚セット) |
授業テーマ | どこもぜんぶたいせつ わたしとあなたのからだとこころ |
教育内容 | パーソナルゾーン、性被害防止、対人距離感 |
パーソナルゾーンについて
パーソナルゾーンとは、個人の身体や心理的な安全を守るための空間的な境界線のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 他者との適切な距離感を保つための心理的・物理的な領域
- 状況や相手によって変化する個人の快適な距離感
- 自己防衛と他者尊重の基準となる空間概念
性教育において、パーソナルゾンの理解は生徒たちの自己保護と他者への配慮を育むための重要な要素となっている。特別支援学校の専攻科では、社会生活での自立に向けて、このパーソナルゾーンの概念を具体的な場面と結びつけながら学習を進めることで、実践的な理解を深めることができる。
特別支援学校での性教育に関する考察
特別支援学校での性教育は、生徒の社会的自立を支援する上で極めて重要な役割を果たしている。特に専攻科の生徒たちは卒業後の社会生活を見据えた実践的な知識を必要としており、クイズやデモンストレーションを通じた参加型の学習方法は、生徒の理解度を高める効果的なアプローチとなっている。
性教育ツールとしてのカード形式は、生徒の発達段階や理解度に応じて柔軟に活用できる利点がある。教職員からの評価にもあるように、外部講師による指導は新鮮な視点をもたらし、生徒たちの行動変容にも繋がっており、継続的な教育効果が期待できるだろう。
今後は、特別支援教育における性教育の標準的なカリキュラムの確立が望まれる。生徒一人一人の特性に配慮しながら、社会生活に必要な知識と実践力を育成できるプログラムの開発と普及が重要な課題となるはずだ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「フェリシモ「ゴキゲンラボ」との性教育プロジェクトによる出前授業を、東京都練馬区の旭出学園(特別支援学校)にて開催 | 株式会社ファミワンのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000532.000014333.html, (参照 2025-03-05).