一ノ蔵が企業フィランソロピー大賞でふるさとの人づくり賞を受賞、震災復興支援プロジェクトの継続的な取り組みが評価

記事の要約
- 一ノ蔵が企業フィランソロピー大賞で「ふるさとの人づくり賞」を受賞
- 震災復興支援プロジェクトで子どもたちの学習支援を継続
- 2031年までの長期支援を目指し累計約8,000万円を寄付
一ノ蔵の東日本大震災復興支援プロジェクト
株式会社一ノ蔵は2025年2月28日、公益社団法人日本フィランソロピー協会が主催する「第22回企業フィランソロピー大賞」において、「ふるさとの人づくり賞」を受賞した。同社の取り組みは「未来へつなぐバトン醸造発酵で子どもたちを救おうプロジェクト」として、被災地の子どもたちへの継続的な支援活動が高く評価された。
同プロジェクトは2011年の東日本大震災を契機に発足し、宮城県産米を使用した特別純米原酒「3.11未来へつなぐバトン」の売上全額をハタチ基金への寄付として活用している。2023年度までの累計寄付額は約8,000万円に達し、震災当時0歳だった子どもが20歳を迎える2031年まで支援を継続する方針だ。
一ノ蔵本社のある宮城県大崎市は震災時に震度6強を記録し、社員全員が不安を抱える中で県内外からの支援を受けた経験から、被災地の子どもたちへの恩返しとして本プロジェクトを立ち上げた。ハタチ基金を通じた支援は能登半島地震の被災地支援にも波及し、支援の連鎖を生み出している。
企業フィランソロピー大賞の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
賞の名称 | 第22回企業フィランソロピー大賞 ふるさとの人づくり賞 |
主催 | 公益社団法人日本フィランソロピー協会 |
創設年 | 2003年 |
贈呈式 | 2025年2月28日 如水会館(東京都千代田区) |
受賞企業 | 株式会社一ノ蔵(宮城県大崎市松山) |
フィランソロピーについて
フィランソロピーとは、企業や個人が社会課題の解決のために自らの経営資源を活用して行う社会貢献活動のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 経営資源(人材・ノウハウ・技術・情報)の有機的活用
- 持続可能な社会貢献活動の実践
- 次世代への価値継承を重視
企業フィランソロピー大賞は社会課題解決に向けた企業の取り組みを評価し、公正で温もりのある社会の実現を目指している。一ノ蔵の事例のように、地域に根ざした持続的な支援活動が、新たな支援の連鎖を生み出す可能性を秘めている。
東日本大震災復興支援プロジェクトに関する考察
一ノ蔵の復興支援プロジェクトは、被災地の子どもたちの教育支援という明確な目的と、2031年までの長期的なコミットメントが特徴的である。特に本業である酒造りを通じた支援は、持続可能な社会貢献モデルとして高く評価できるだろう。
今後の課題として、支援を受けた子どもたちの成長過程における継続的なフォローアップ体制の構築が挙げられる。また、他の被災地支援への展開においては、地域特性や必要とされる支援内容の違いに応じた柔軟な対応が求められるだろう。
一ノ蔵の取り組みは、企業の社会貢献活動のロールモデルとなり得る可能性を秘めている。今後は支援を受けた若者たちが新たな支援者となり、さらなる支援の連鎖を生み出すことが期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「~東日本大震災復興支援~未来へつなぐバトン醸造発酵で子どもたちを救おうプロジェクトが「第22回 企業フィランソロピー大賞」にて「ふるさとの人づくり賞」を受賞 | 株式会社一ノ蔵のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000182.000063535.html, (参照 2025-03-06).