重症心身障がい児向けFunセミナーを開催、びわこ学園の高塩純一氏が6F-Wordsを解説

記事の要約
- EPOが重症心身障がい児向けセミナーを2月に開催
- びわこ学園の高塩純一氏が6F-Wordsとして「Fun」を解説
- 会場とオンラインのハイブリッド形式で実施
重症心身障がい児支援のための「Fun」セミナー開催
特定非営利活動法人EPOは、2025年2月7日に重症心身障がい児とその家族・支援者向けセミナー「COCOLONまなびdays」をCOCOLON BASEで開催する。びわこ学園医療福祉センター草津の理学療法士である高塩純一氏を招き、重症心身障がい児の支援・子育てにおける「6F-Words」の中でも特にFunの要素に焦点を当てた内容となっている。
医療的ケア児者とその家族の生活実態調査によると、年齢相応の楽しみや療育を受ける機会がない家族が48.3%に上ることが明らかになっている。支援サービスや制度に関する情報不足も45.1%と深刻な状況であり、質の高い支援を提供する事業所の不足が課題となっているのだ。
高塩純一氏は1988年からびわこ学園医療福祉センター草津に勤務し、重症心身障がい児支援の第一人者として知られている。ポーランドで開発されたSpiderの日本への紹介やKids loco projectの共同代表としてBaby Locoの開発など、支援の質向上に向けた取り組みを続けてきた実績を持つ存在である。
セミナー開催概要
項目 | 詳細 |
---|---|
イベント名 | こどもたちにとってのFunてなあに?~6つのF~ |
開催日時 | 2025年2月7日(金) 16:30-18:00 |
会場 | COCOLON BASE(東京都江戸川区篠崎町7-21-16 2F) |
参加形式 | 会場参加(定員30名)またはオンライン参加(定員なし) |
参加費 | 会員:無料 一般:3000円 |
6F-Wordsについて
6F-Wordsとは、障がいのある子どもたちの可能性に焦点を当てた支援概念であり、主な特徴として以下のような要素が含まれる。
- Function(機能)とFamily(家族)を重視した包括的支援
- Fitness(健康)とFriends(友達)による社会性の向上
- Fun(楽しみ)とFuture(未来)を見据えた発達支援
このコンセプトは2011年にカナダの研究機関CanChildのPeter Rosenbaum氏らによって提唱された。障がいのある子どもたちの世界を制限ではなく可能性に満ちたものとして捉え直すための重要な概念として注目を集めている。
重症心身障がい児支援のFunに関する考察
重症心身障がい児支援において「Fun」の要素を取り入れることは、子どもたちの発達支援において極めて重要な意味を持っている。遊びや楽しみを通じた支援アプローチは、子どもたちの自発的な活動を促進し、心身の発達を包括的にサポートすることが可能となるだろう。
一方で、医療的ケアが必要な子どもたちに適切な「Fun」を提供することには、専門的な知識と技術が必要となる。支援者の育成や、家族への適切なガイダンス提供など、システマティックな支援体制の構築が今後の課題となるはずだ。
重症心身障がい児支援における「Fun」の概念は、単なる娯楽としての遊びではなく、発達支援の重要な要素として捉える必要がある。今後は、より多くの支援現場で「Fun」を取り入れた実践が広がり、支援の質が向上することが期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【重症心身障がい児の家族・支援者向けセミナー】高塩純一氏が初登壇、支援・子育てに大切な子どもの「Fun」を考える | 特定非営利活動法人EPOここねのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000073.000113873.html, (参照 2025-01-16).