資生堂と東京科学大学が光老化抑制のオルタナティブオートファジー新機能を発見、毛葉香茶菜エキスの開発に成功

資生堂と東京科学大学が光老化抑制のオルタナティブオートファジー新機能を発見、毛葉香茶菜エキスの開発に成功

資生堂と東京科学大学が光老化抑制のオルタナティブオートファジー新機能を発見、毛葉香茶菜エキスの開発に成功

PR TIMES より

記事の要約

  • 資生堂が東京科学大学と共同でオルタナティブオートファジーの新機能を解明
  • 紫外線による肌の光老化を抑制する働きを発見
  • 毛葉香茶菜エキスによる活性化機能を開発

オルタナティブオートファジーの新機能発見と毛葉香茶菜エキスの開発

資生堂は2025年1月16日、東京科学大学の清水重臣特別教授との共同研究により、オルタナティブオートファジーが紫外線による肌の光老化を抑制する働きを持つことを明らかにした。オルタナティブオートファジーは2009年に東京科学大学総合研究院の清水教授によって発見された第二のオートファジーと呼ばれる細胞内メカニズムであり、紫外線などによる過度なダメージを受けた際に機能する。

研究チームは表皮細胞への紫外線照射実験を通じて、損傷したミトコンドリアの周辺でインフラマソームが活性化し炎症性因子を発生させることを確認した。一方でオルタナティブオートファジーを活性化させることで、炎症性因子の抑制効果が確認され、細胞の炎症も抑えられることが判明している。

本研究の成果として、オルタナティブオートファジーを活性化させる毛葉香茶菜エキスの開発に成功した。これにより従来の紫外線防御剤や抗炎症剤による外側からのアプローチに加え、肌の内側からもシミ・シワ・たるみなどの肌悩みを防ぐ画期的なアプローチが可能になった。

オルタナティブオートファジーの機能まとめ

項目 詳細
発見年 2009年
発見者 清水重臣特別教授(東京科学大学)
主な機能 紫外線による肌の光老化抑制、損傷ミトコンドリアの分解再構築
研究成果 Journal of Biological Chemistry (2024年3月16日)、Autophagy Reports (2024年9月5日)に掲載
開発成果 毛葉香茶菜エキスによる活性化機能

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ミトコンドリアについて

ミトコンドリアとは、細胞内に存在する重要な小器官であり、生命活動に必須のエネルギー産生を担う働きを持つ。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 1つの細胞内に100個以上存在する細胞内小器官
  • 細胞のエネルギー産生を担う重要な役割
  • 紫外線による損傷を受けやすい特性

オルタナティブオートファジーによる新機能の発見により、紫外線によって損傷を受けたミトコンドリアを効率的に分解・再構築することが可能になった。これにより細胞内の健康な状態を維持し、肌の光老化を抑制する新たなアプローチが確立された。

オルタナティブオートファジーの研究成果に関する考察

オルタナティブオートファジーの新機能発見は、紫外線による肌ダメージへの対処法に革新的な進展をもたらした。特に毛葉香茶菜エキスによる活性化機能の開発は、従来の外部からのアプローチに加えて内部からのケアを可能にし、より包括的な肌の保護システムを確立することに成功している。

今後の課題として、オルタナティブオートファジーの加齢による機能低下への対策が挙げられる。毛葉香茶菜エキスの長期的な効果や年齢による効果の違いについて、さらなる研究が必要となるだろう。また、他の細胞内メカニズムとの相互作用についても詳細な解明が期待される。

研究分野の発展に向けて、オルタナティブオートファジーの活性化メカニズムのさらなる解明が求められる。将来的には、より効果的な活性化成分の開発や、個人の肌質や年齢に応じた最適な使用方法の確立など、実用化に向けた研究の進展が期待できる。

参考サイト/関連サイト

  1. PR TIMES.「資生堂、東京科学大学との共同研究でオルタナティブオートファジーに新機能を発見 ~紫外線による肌の光老化を抑制する働きを解明、毛葉香茶菜(もうようこうちゃさい)エキスを開発~ | 株式会社資生堂のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002779.000005794.html, (参照 2025-01-16).

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