摂南大学経営学部久保研究室がDigi田甲子園本選出場へ、データ活用による地域課題解決の実践が評価

記事の要約
- 摂南大学の「経営情報楽環プロジェクト」がDigi田甲子園本選出場決定
- IoTやプログラミングを活用した地域課題解決への取り組み
- 地域をキャンパスとした実践的な学びを展開
摂南大学経営学部の経営情報楽環プロジェクトがDigi田甲子園へ挑戦
摂南大学経営学部の久保貞也教授の研究室が運営する「経営情報楽環プロジェクト」が、第4回Digi田甲子園の本選出場を2025年1月23日に発表した。このプロジェクトは地域をキャンパスに見立て、データベースやプログラミングの情報技術と経営学、経営工学を組み合わせた実践的な課題解決に取り組んでいる。
久保研究室では、IoTによる生産支援システムやアロマオイルの品質管理システム、ふるさと納税データの分析システムの開発を行うなど、地域に密着した活動を展開している。さらに公的団体のDX支援や個人事業主向けシステム開発セミナー、子ども向けプログラミング教室なども開催し、地域社会の発展に貢献している。
研究室の活動範囲は大阪13自治体や京都1自治体から宮崎県美郷町へと拡大しており、日本経営システム学会での学生研究発表優秀賞2回受賞や大阪府警察本部からの感謝状4回受賞など、外部からも高い評価を得ている。今後は地域データ分析を行う大学発ベンチャー企業の設立や、他大学の学生も参加できる地域活動プログラムの開発を予定している。
経営情報楽環プロジェクトの概要
項目 | 詳細 |
---|---|
主な活動内容 | IoTによる生産支援システム開発、アロマオイル品質管理システム開発、ふるさと納税データ分析 |
活動地域 | 大阪13自治体、京都1自治体、宮崎県美郷町 |
受賞実績 | 日本経営システム学会学生研究発表優秀賞2回、大阪府警察本部感謝状4回 |
今後の展開 | 大学発ベンチャー企業設立、地域活動プログラム開発 |
Digi田甲子園について
Digi田甲子園とは、デジタル田園都市国家構想の一環として開催されているコンテストのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 地方公共団体や民間企業・団体のデジタル活用事例を表彰
- 書類選考による予選と本選の2段階制
- 本選ではインターネット投票と審査委員会による評価を実施
第4回Digi田甲子園では55件の取り組みが本選出場を果たしており、地方公共団体部門が23件、民間企業・団体部門が32件となっている。投票期間は2025年2月16日までで、各部門から1つずつ投票が可能となっている。
経営情報楽環プロジェクトの展望に関する考察
経営情報楽環プロジェクトの特筆すべき点は、情報技術と経営学の知見を組み合わせた実践的なアプローチにある。アロマ蒸留の製造工程においてIoTシステムの導入により作業人員を半減させた実績は、デジタル技術の効果的な活用例として高く評価できるだろう。
今後の課題として、プロジェクトの拡大に伴う運営体制の整備や人材育成が挙げられる。大学発ベンチャー企業の設立や他大学との連携プログラムを通じて、より多くの学生が地域課題の解決に携わる機会を創出することが期待できるだろう。
このプロジェクトの取り組みは、地域のDX化推進における大学の新たな役割モデルとなる可能性を秘めている。経営情報学の知見を活かした実践的な地域貢献は、今後の産学連携の在り方に大きな示唆を与えるものと考えられる。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【摂南大学】経営学部 久保研究室「経営情報楽環プロジェクト」「第4回Digi田(デジでん)甲子園」本選出場決定 | 学校法人常翔学園のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000099.000140284.html, (参照 2025-01-24).