小田急電鉄が世田谷区立池尻中学校跡地に複合施設を開発、地域コミュニティの活性化を目指す

記事の要約
- 小田急電鉄が世田谷区立池尻中学校跡地を活用した複合施設を開業
- 働く・遊ぶ・学ぶ機能を備えた地域コミュニティの拠点を目指す
- 2025年4月16日に一部オープン、7月にグランドオープン予定
小田急電鉄による世田谷区立池尻中学校跡地の複合施設開発
小田急電鉄株式会社は2025年4月16日、世田谷区立池尻中学校跡地を活用した複合施設「HOME/WORK VILLAGE」を開業することを発表した。2004年に廃校となった世田谷区立池尻中学校の校舎、体育館、校庭を活用する本施設は、区内産業のイノベーション等による活性化と地域住民等が集い楽しめる拠点として、地域経済の持続的な発展と地域への愛着醸成に貢献する。
校舎棟には飲食や物販、サービス店舗が出店するほか、シェアキッチンやPodcast配信スタジオ、幼児〜小学生向けのクリエイティブラーニングスクールを設置する予定だ。また、インキュベーションマネージャーが常駐するコワーキングスペースやスモールオフィスを設け、社会課題の解決に向けたソーシャルビジネスの拠点としての機能も備える。
体育館棟では従来の地域団体による利用に加え、イベントでの活用や一般開放を行うほか、ブックラウンジやスポーツコミュニティを育むスタジオを展開する。校庭は木々や芝生を植え、誰でも自由に利用できる広場として整備され、定期的なイベント開催も予定している。
HOME/WORK VILLAGEの施設概要
項目 | 詳細 |
---|---|
所在地 | 東京都世田谷区池尻2-4-5 |
アクセス | 東急田園都市線 池尻大橋駅から徒歩10分、三軒茶屋駅から徒歩16分 |
構造 | 校舎棟:鉄筋コンクリート造、体育館棟:鉄骨鉄筋コンクリート造 |
延床面積 | 6,318.39㎡ |
開業日 | 2025年4月16日(校舎棟1階を除く)、2025年7月グランドオープン |
インキュベーションマネージャーについて
インキュベーションマネージャーとは、起業家やスタートアップ企業の成長を支援する専門家のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 起業家への経営指導やメンタリングを行う
- 事業計画の策定支援や資金調達のアドバイスを提供
- ビジネスネットワークの構築を支援
HOME/WORK VILLAGEでは、常駐するインキュベーションマネージャーがコワーキングスペースを拠点に、入居する企業や個人の事業支援を行う。起業家同士の交流促進やビジネス機会の創出を図り、区内産業のイノベーション推進に寄与することが期待されている。
HOME/WORK VILLAGEに関する考察
廃校を活用した複合施設の開発は、地域コミュニティの活性化と新たな価値創造の観点から注目に値する取り組みである。特に世田谷区のような住宅地において、働く場所と学びの場を融合させた施設は、多様な世代の交流を促進し、地域の持続的な発展に貢献する可能性を秘めているだろう。
一方で、施設の長期的な運営においては、地域住民のニーズと事業者の収益性のバランスを取ることが課題となる可能性がある。地域に根差した運営事業者の選定や、地域団体との連携強化により、これらの課題を克服することが求められるだろう。
今後は施設を拠点としたソーシャルビジネスの創出や、教育プログラムの充実化が期待される。特に幼児から小学生向けのクリエイティブラーニングスクールは、次世代育成の観点から重要な役割を果たすことになるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「世田谷区立池尻中学校跡地を活用した「働く」「遊ぶ」「学ぶ」複合施設 4月16日、「HOME/WORK VILLAGE」開業 | 小田急電鉄株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001293.000012974.html, (参照 2025-03-04).