ひとり情シス大学1日コースが名古屋で初開催、中堅中小企業のIT人材育成を本格化

ひとり情シス大学1日コースが名古屋で初開催、中堅中小企業のIT人材育成を本格化

PR TIMES より

記事の要約

  • ひとり情シス大学1日コースを名古屋で初開催決定
  • 日本能率協会と連携し製造業向けにIT人材育成を強化
  • 高い満足度実績を基に中京圏の中堅中小企業へ展開

日本能率協会とひとり情シス協会が名古屋で新規IT人材育成講座を開催

一般社団法人ひとり情シス協会は一般社団法人日本能率協会と協力し、2025年2月に名古屋地区で初めて「ひとり情シス大学1日コース」を開催することを2024年12月20日に発表した。この講座は中小企業のIT担当者やIT業務を兼務する管理部門の担当者を対象としており、中小企業における深刻なIT人材不足の解決策として期待されている。

新型コロナウイルス感染症の影響でリモートワークやBCP対策の必要性が高まる中、特に製造業のひとり情シス担当者はIoTや生産性向上のRPA、CAD/CAMシステムなど広範なデジタル化対応に迫られている。講座では215ページのテキストを用い、ひとり情シスの心構えからDXまでを網羅的に解説する構成となっている。

日本能率協会は1942年の設立以来、企業の経営課題解決を支援してきた実績があり、2021年度からDXの推進支援と人材育成を重点活動テーマとしている。同協会の調査では経営課題の第1位が人材の強化で48.9%を占め、DX推進に関わる人材不足が83.1%に達していることが明らかになっている。

ひとり情シス大学1日コースの受講者データ

項目 詳細
開催日時 2025年2月7日(金)10:00~17:00
会場 AP名古屋(名古屋市中村区名駅4-10-25)
講師 増山大輔(ひとり情シス協会認定インストラクター)
受講費用 会員企業39,600円、会員以外44,000円
対象企業規模 従業員20名~299名の中堅中小企業約1.8万社
満足度 過去開催での満足度88.5%

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リスキリングについて

リスキリングとは、既存の職務や業務に必要なスキルを再開発し、新しい職務や役割に適応するための学び直しのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • デジタル技術の進化に対応するための新しいスキル習得
  • 既存の業務知識を活かしながら新しい専門性を獲得
  • 企業の競争力維持・向上に必要不可欠な人材育成手法

中堅中小企業では特にIT人材の不足が深刻であり、従業員100名から499名までの企業では39.6%、従業員20名から99名までの企業では81.3%が情シス担当者が一人以下という状況にある。IT人材の採用が困難な中、既存社員のリスキリングによる人材育成が重要な解決策として注目されている。

ひとり情シス大学1日コースに関する考察

中堅中小企業向けのIT人材育成プログラムとして、ひとり情シス大学1日コースは実践的なカリキュラムと高い満足度を誇っている。特に製造業に特化したコンテンツを含む点は、IoTやRPAなどの先進技術導入を検討する企業にとって具体的な指針となり得るだろう。

一方で、1日という短期間で広範な内容を学ぶため、個別の課題に対する深い理解や実践的なスキル習得には限界がある可能性も考えられる。フォローアップ研修やオンラインでの継続的な学習支援など、受講後のサポート体制の充実が今後の課題となるだろう。

名古屋地区での開催は、中京圏の製造業集積地におけるDX推進の加速につながる可能性を秘めている。今後は地域特性を活かした事例共有やネットワーキングの場としての機能も期待されるため、継続的な開催と内容の発展が望まれる。

参考サイト/関連サイト

  1. PR TIMES.「ひとり情シス大学1日コースを名古屋で初開催 | 一般社団法人 ひとり情シス協会のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000072801.html, (参照 2025-01-08).