大学キャリアセンターの利用実態調査が公開、就活支援における重要性と学生の意識変化が明らかに

大学キャリアセンターの利用実態調査が公開、就活支援における重要性と学生の意識変化が明らかに

PR TIMES より

記事の要約

  • 大学キャリアセンターの利用率は50.8%で、2、3年生の約半数が活用
  • 利用目的の1位は履歴書・面接アドバイス、2位は就活・インターンシップ相談
  • 企業評価で重視してほしい点は人柄・性格、熱意、汎用的スキルが上位

大学生の就活支援におけるキャリアセンター利用実態が明らかに

株式会社ベネッセ i-キャリアは、dodaキャンパスを通じて大学2、3年生、修士1年生を対象とした「学生のキャリアセンター利用実態に関する調査」を2024年12月20日に公開した。調査によると、キャリアセンターを利用している学生は全体の50.8%に達しており、学年別では大学3年生の52.7%、大学2年生の39.3%が利用している実態が明らかになった。

キャリアセンターの利用目的として最も多かったのは「履歴書や面接のアドバイス」で38.4%、次いで「就活やインターンシップの相談」が33.3%を占めており、就職活動に直結する実践的なサポートへのニーズが高いことが浮き彫りになった。利用頻度については「1カ月に1回程度」が22.7%で最も多く、定期的な支援体制が確立されている。

一方で、企業に評価してもらいたい観点については「人柄や性格」が80.3%と圧倒的に高く、次いで「志望企業への熱意」が46.4%、「汎用的スキル」が27.7%となった。大学生が自身の人間性や意欲を重視していることが明確になっている。

キャリアセンター利用実態まとめ

項目 詳細
利用率 全体50.8%(3年生52.7%、2年生39.3%)
利用目的トップ2 履歴書・面接アドバイス38.4%、就活・インターン相談33.3%
利用頻度 1カ月に1回程度22.7%
未利用理由 活用方法不明35.9%、必要情報入手済み19.8%
企業評価希望点 人柄・性格80.3%、熱意46.4%、汎用的スキル27.7%

dodaキャンパスの詳細はこちら

汎用的スキルについて

汎用的スキルとは、特定の職業や専門分野に限定されない、様々な場面で活用できる一般的な能力や技能のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • コミュニケーション力や問題解決能力など、職種を問わず必要とされる基本的な能力
  • 大学での学習や課外活動を通じて段階的に習得が可能
  • 就職後のキャリア形成においても重要視される基礎的なスキル

本調査では、学生の27.7%が企業に評価してもらいたい観点として汎用的スキルを挙げており、専門知識だけでなく基礎的な能力の重要性を認識している実態が明らかになった。大学キャリアセンターでは、こうした汎用的スキルの向上を支援するプログラムも提供されている。

大学キャリアセンターの利用実態調査に関する考察

大学キャリアセンターの利用率が50.8%に達している点は、就職活動支援における重要性を示す結果となっている。一方で、活用方法がわからないという理由で利用していない学生が35.9%存在することは、支援体制の周知方法や利用促進策に改善の余地があることを示唆しているだろう。

人柄や性格、熱意といった定性的な要素を重視する学生が多い点は、就職活動における価値観の変化を反映している。今後は、こうした学生の意識に合わせて、個々の特性や志向性を効果的にアピールできるような支援プログラムの開発が求められるだろう。

低学年からのキャリア教育プログラムの拡充も進んでおり、就活支援の早期化が進んでいることが見て取れる。今後は、インターンシップや業界研究といった実践的な経験と、キャリアセンターによる個別支援を効果的に組み合わせた総合的な就活支援の確立が期待される。

参考サイト/関連サイト

  1. PR TIMES.「大学キャリアセンターの利用実態調査【学生調査】 | パーソルキャリア株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000478.000016455.html, (参照 2025-01-08).