日本旅行が大学向け危機管理サービス大学110番を開始、24時間365日体制で海外留学生の安全をサポート
記事の要約
- 日本旅行が大学向け危機管理サービス「大学110番」を提供開始
- 24時間365日体制で海外での事故対応と危機管理マニュアル整備をサポート
- 年間24万円から利用可能な手頃な価格で専門家による支援を提供
大学向け危機管理サービス「大学110番」の提供開始
株式会社日本旅行は2024年12月23日、海外での重大事案発生時に24時間365日体制で迅速な事故対応を提供する大学向け危機管理サービス「大学110番」の提供を開始した。平時から危機管理に関する相談を受け付け、大学内の海外危機管理マニュアルの整備をサポートする体制を整えている。
国際情勢の不安定さが続く中、海外への派遣学生数が回復傾向にあり、大学が負う安全配慮義務に関する事案の発生確率が高まっている状況を踏まえ、本サービスの開発に至った。重大事案発生時には事故対策室を迅速に設置し、専門家による支援を通じて対象者の安全確保を徹底する。
サービスの利用料金は1校あたり年間24万円からで、大学が把握している日本人学生の留学者数が2,000名未満の大学を対象としている。利用開始に際しては専用フォームからの申し込みが可能で、サービスに関する説明会も実施している。
大学110番のサービス内容まとめ
基本サービス | サポートサービス | |
---|---|---|
対応内容 | マニュアル検証・訓練実施 | 現地駆け付けサービス |
提供体制 | 24時間365日無料相談窓口 | 留学110番との完全連携 |
特徴 | 事故対策準備室設置・専門家派遣 | 各種オプション50%割引提供 |
事故対策準備室について
事故対策準備室とは、海外での重大事案発生時に設置される緊急対応組織のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 24時間365日体制での迅速な設置が可能
- 専門家によるバーチャル派遣での初動対応支援
- 対策本部設置までの一時的な対応拠点として機能
事故対策準備室は大学の危機管理体制において重要な役割を果たし、専門家による支援を通じて初動対応の強化を実現している。対策本部の円滑な立ち上げ支援や対応計画の提案も行うことで、海外での重大事案発生時における大学の危機管理体制の実効性を高めている。
大学向け危機管理サービス「大学110番」に関する考察
大学110番の提供開始は、海外派遣学生の増加に伴う大学の安全配慮義務への対応として時宜を得た施策である。特に2,000名未満の比較的小規模な留学生数を持つ大学にとって、年間24万円という手頃な価格設定は導入の障壁を下げる効果が期待できるだろう。
一方で、今後は留学生数が2,000名を超える大規模大学向けのサービス展開や、地域ごとの特性に応じたきめ細かな対応が課題となる可能性がある。海外の治安情勢は地域によって大きく異なるため、各地域の実情に即した専門家の確保と支援体制の構築が重要になってくるだろう。
将来的には、AIやデジタル技術を活用したリアルタイムの危機管理システムの導入や、大学間での危機管理情報の共有プラットフォームの構築も期待される。グローバル化が進む教育現場において、より包括的な危機管理体制の確立に向けた取り組みが求められている。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「大学向け危機管理サービス「大学110番」を提供開始 | 株式会社 日本旅行のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000891.000004858.html, (参照 2025-01-08).