記事の要約
- 長崎県内宿泊施設の外国人人材インターンシップ受入支援事業を再委託
- 長崎県、県旅館組合、ネパールの三者が連携協力に合意
- 9名のネパール人学生が長崎県内でインターンシップを開始
長崎県における外国人インターンシップ受入支援事業の再委託
株式会社ダイブは2024年12月23日、長崎県内の宿泊施設における外国人人材インターンシップ受入支援事業を再委託されることを発表した。長崎県と長崎県旅館ホテル生活衛生同業組合、ネパール政府の三者は2024年7月に外国人人材インターンシップ受入に向けた連携・協力について合意している。
長崎県内の宿泊施設でのインターンシップを希望するネパール人材に対して、ダイブは長崎県内のホテル・旅館の求人情報を提供することになった。また面接から入国後のサポートまで、外国人人材のインターンシップ全般をサポートする体制を整備している。
特定技能の全体人数は2023年12月末時点で208,425人から2024年8月末時点で262,769人と約5万人増加している。一方で宿泊分野における特定技能人材は最も少ない548人という結果となり、宿泊業界における外国人材の積極的な受入促進が課題となっている。
外国人インターンシップ受入支援事業の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
対象施設 | 長崎県内の宿泊施設 |
対象人材 | Silver Mountain School of Hotelの学生 |
事業期間 | 3か年計画 |
ダイブの主な業務 | 求人情報提供、面接同席、入国前後のサポート |
インターンシップ生 | 第1期生として9名が参加 |
特定技能ビザについて
特定技能ビザとは、2019年に新設された就労可能な在留資格の一つで、人材不足が深刻な産業分野において外国人材の受入を促進するための制度である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 特定産業分野での就労を目的とした在留資格
- 技能と日本語能力の試験合格が必要
- 最長5年間の在留期間が認められる
宿泊分野における特定技能外国人材は2024年8月末時点で548人と、全産業分野の中で最も少ない状況となっている。長崎県の取り組みは、インターンシップを通じて外国人材の受入環境を整備し、将来的な特定技能人材の確保につなげることを目指している。
外国人インターンシップ受入支援事業に関する考察
長崎県における外国人インターンシップ受入支援事業は、宿泊業界の人材不足解消に向けた具体的な一歩として評価できる。特にネパールの観光専門教育機関と連携することで、ホスピタリティに関する基礎知識を持った人材の確保が期待できるだろう。
一方で、言語や文化の違いによるコミュニケーション上の課題、労働条件や待遇面での調整が必要になると予想される。インターンシップ期間中の丁寧なフォローアップと、受入施設側の理解促進が重要な鍵を握るはずだ。
今後は単なる人材確保にとどまらず、外国人材のキャリア形成支援や技能向上プログラムの充実が望まれる。長崎県の取り組みが他地域のモデルケースとなり、宿泊業界全体の人材育成・確保につながることが期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「長崎県内宿泊施設における外国人人材インターンシップ受入支援事業を再委託 | 株式会社ダイブのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000218.000034289.html, (参照 2025-01-08).