aiwell株式会社が競走馬医療の専門家加藤淳氏を顧問獣医師に迎え、AIプロテオミクス技術の実用化を加速

aiwell株式会社が競走馬医療の専門家加藤淳氏を顧問獣医師に迎え、AIプロテオミクス技術の実用化を加速

PR TIMES より

記事の要約

  • aiwellが加藤淳氏を顧問獣医師として迎え入れ
  • 競走馬向けAIプロテオミクス技術の実用化を推進
  • 疾病疾患の早期発見キット開発に着手

東京科学大学発AIプロテオミクス技術による競走馬医療の革新

aiwell株式会社は2024年12月より、国内最大手の競走馬生産・育成牧場で20年のキャリアを持つ加藤淳氏を顧問獣医師として迎え入れた。競走馬におけるプロテオミクス技術の実用化に向けて、疾病疾患の早期発見キットの開発に着手することを決定している。

aiwellは2019年1月に競走馬におけるプロテオミクスの系の構築を完了し、実用化に成功している。プロテオミクス技術は疲労骨折や浅屈腱炎、馬インフルエンザウイルス感染症、仔馬のロドコッカス感染症などの早期発見を可能にするものだ。

同社は人工知能を用いたタンパク質の網羅的解析技術「AIプロテオミクス」を提供し、独自研究所「プロテオミクスイノベーションセンター」を開設した。タンパク質解析技術の提供により、人や動物の健康管理や病気の早期発見に貢献している。

加藤淳氏の経歴と技術応用領域

項目 詳細
経歴 北海道大学獣医学部出身、エンデュランス馬術競技ライダー経験あり
専門分野 競走馬の臨床・飼養管理、繁殖牝馬・仔馬・現役競走馬の診療
技術応用範囲 疲労骨折、浅屈腱炎、馬インフルエンザ、ロドコッカス感染症の早期発見
取得特許 ピレン基本骨格タンパク質ゲル染色剤、情報処理システム等3件

aiwell株式会社

AIプロテオミクスについて

AIプロテオミクスとは、タンパク質を二次元電気泳動で画像化しAIで比較検証する技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • タンパク質の網羅的解析による疾病マーカーの発見
  • 人工知能による高精度な画像解析と比較検証
  • 動物・植物への応用が可能な汎用性の高さ

国立東京科学大学の林宣宏教授によって開発された国際特許技術であり、病気や生態変化に起因する特定タンパク質バイオマーカーの迅速探索を実現している。競走馬分野においては2019年1月にプロテオミクスの系の構築を完了し、疾病の早期発見に活用されている。

競走馬医療へのAIプロテオミクス応用に関する考察

AIプロテオミクス技術の競走馬医療への応用は、疾病の早期発見という点で画期的な進展をもたらす可能性を秘めている。従来の診断方法では発見が困難だった初期段階の異常を、タンパク質レベルで検出できることで、予防医療の新たな展開が期待できるだろう。

一方で、技術の実用化に向けては、大量のデータ収集と精度の検証が必要不可欠となってくる。特に競走馬は個体差が大きく、環境要因の影響も受けやすいため、信頼性の高い早期発見キットの開発には慎重な検証プロセスが求められるはずだ。

将来的には、競走馬向けに開発された技術を他の家畜にも応用展開することで、畜産業全体の健康管理システムの革新につながる可能性がある。人工知能とプロテオミクス技術の組み合わせは、動物医療の新たな地平を切り開くものになるだろう。

参考サイト/関連サイト

  1. PR TIMES.「東京科学大学発ベンチャー称号認定企業aiwell株式会社 顧問獣医師に加藤淳氏が就任 | aiwell株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000034921.html, (参照 2025-01-08).