タンスのゲンが九州大学と共同研究で開発した新型座椅子、スマホ使用時の腕の負担を軽減する独自設計で快適性を向上
記事の要約
- タンスのゲンと九州大学が共同研究でスマホ最適化座椅子を開発
- 背もたれと座面に腕を通す穴を設けた新デザインを採用
- 様々な姿勢での使用に対応したリラックスアイテム
タンスのゲンと九州大学による新しいスマホ最適化家具の開発
タンスのゲンは九州大学未来デザイン学センターとの共同研究の成果を活用し、2024年12月24日にスマホ座椅子とスマホローソファを発売開始した。この共同研究では現代のリラックス時の行動に着目し、スマートフォン操作時のビーズクッション使用における姿勢の変化や特徴的な動きを定量化・分析することで、今日の生活環境に適合した新たな居住アイテムの開発を進めている。
共同研究の実験では2人1組の実験参加者10組を対象に、幅4m、奥行き3mの実験空間内でビーズクッションとスマートフォンを1時間使用する行動を観察した。身体のキーポイント検出技術と時系列データの解析により、参加者の姿勢変化や特徴的な動きを定量的かつ効率的に発見することが可能となり、スマートフォン操作時の最適な姿勢に関する知見が得られている。
研究結果から、スマートフォン操作中のビーズクッション使用形態として座位が好まれる傾向にあることが判明した。実験参加者は同じ姿勢を長時間続けることは少なく、身体の負担を軽減させるため姿勢を変えながらくつろいでいることが確認され、様々な姿勢での使用に対応した新しいリラックスアイテムの必要性が明らかになっている。
スマホ最適化家具の特徴まとめ
スマホ座椅子 | スマホローソファ | |
---|---|---|
サイズ | 幅66×奥行78×高さ68cm | 幅110×奥行78×高さ67cm |
穴の数 | 背もたれ2か所 | 背もたれと座面に計4か所 |
重量 | 約6kg | 約15kg |
主な特徴 | アームホール付きクッション2個付属 | 6か所のリクライニング機能 |
姿勢分析技術について
姿勢分析技術とは、人の動きや姿勢を定量的に計測・評価するための手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 身体のキーポイントを検出し動きを数値化
- 時系列データの解析による行動パターンの把握
- 客観的な評価基準に基づく分析が可能
タンスのゲンと九州大学の共同研究では、実験参加者の姿勢を仰臥位、腹臥位、側臥位、座位の4種類に分類し定量的な分析を行っている。この分析結果から得られた知見は、スマートフォン使用時の最適な姿勢サポートを実現する製品開発に活用されており、人間工学に基づいた設計の基盤となっている。
スマホ最適化家具の開発に関する考察
スマホ座椅子とスマホローソファの開発は、現代のデジタルライフスタイルに対応した家具デザインの新しい方向性を示している。背もたれや座面に設けられた穴は、スマートフォン操作時の腕の負担を軽減するという機能的な目的を果たしながら、従来の家具にない斬新なデザイン要素として注目を集めるだろう。
今後の課題として、長時間のスマートフォン使用による健康への影響や、姿勢の悪化といった問題への対応が挙げられる。さらなる研究開発によって、快適性と健康維持のバランスを取りながら、より進化した家具デザインが生まれることが期待される。製品の機能性向上と並行して、ユーザーの使用実態に基づいた改良も重要だ。
デジタルデバイスの進化に合わせた家具デザインの重要性は今後も高まっていくと予想される。スマートフォンだけでなく、タブレットやノートPCなど様々なデバイスの使用に対応した機能を備えることで、より幅広いユーザーのニーズに応えることができるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「九州大学との共同研究の成果を活用したアイテムを開発『スマホ使用に最適化』された座椅子・ローソファを発売 | タンスのゲン株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000249.000039747.html, (参照 2025-01-08).