記事の要約
- 高山市学校給食センターが全国学校給食甲子園で優秀賞を受賞
- 岐阜県産食材を70%使用した献立が高評価を獲得
- 特産物を活用した「あゆの開き」や「すったて」が評価対象
高山市学校給食センターの全国学校給食甲子園での快挙
高山市学校給食センターは2024年12月8日に開催された第19回全国学校給食甲子園決勝大会において、1,051件の応募から選ばれた12代表の一つとして出場を果たし、6位となる優秀賞を受賞した。高山市学校給食センター所属の川原昌士栄養教諭と坂巻和正職員が、決められた時間内での6人分の調理に挑戦し、審査員からの高い評価を獲得している。
大規模給食センターでありながら、地場産物の使用率70%を達成し、手作りにこだわった献立作りが高く評価された。清流の国ぎふ文化祭2024に関連した献立内容は、清流が育む食材と食文化を学ぶ機会を提供することを目的とし、岐阜県の郷土料理をモチーフに構成されている。
受賞を受けて、12月20日には田中明高山市長への報告が行われ、学校給食を通じた食育の重要性が再認識された。高山市学校給食センターでは食育授業の動画作成も進めており、受賞献立は2024年1月に市内20校で再度提供される予定となっている。
学校給食甲子園受賞献立の詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
献立内容 | 麦ごはん、あゆの富有柿だれ、切干しだいこんのごまあえ、秋野菜のすったて仕立て、牛乳 |
使用食材 | 飛騨こしひかり、県産あゆ、県産米粉、富有柿、ひるがの高原だいこん、こまつな |
地場産物使用率 | 70% |
特徴 | 手作り重視、郷土料理のアレンジ、清流文化祭との連携 |
提供範囲 | 市内20校 |
すったて汁について
すったて汁とは、白川村の伝統的な郷土料理であり、ゆでた大豆をすり鉢や石臼ですりつぶして作る特徴的な調理法が特徴である。以下がすったて汁の主な特徴となる。
- ゆでた大豆を丁寧にすりつぶして作る独特の食感
- しょうゆやみそベースのだし汁との組み合わせ
- 地域により呼び方が異なる文化的価値
すったて汁は高山市荘川町では「どぶ汁」として知られており、庄川流域特有の食文化として継承されてきた。地域によって呼び名や調理法に違いがあることから、河川流域における食文化の伝播と地域性を示す重要な事例となっている。
全国学校給食甲子園に関する考察
高山市学校給食センターの取り組みは、地域の食文化を子どもたちに伝える重要な役割を果たしている。地場産物の積極的な活用と伝統的な調理法の継承は、食育における実践的なアプローチとして高く評価できるだろう。
今後は給食センターの大規模運営と手作り重視の両立という課題に直面する可能性がある。調理時間や人員配置の最適化、効率的な調理工程の確立など、運営面での工夫が必要となってくるだろう。
将来的には、他の地域との食文化交流や新たな郷土料理のアレンジメニュー開発なども期待される。食育動画の活用や児童生徒との対話を通じて、より深い食文化理解につながる取り組みが展開されることを期待したい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【岐阜県高山市】高山市学校給食センターが、第19回全国学校給食甲子園®決勝大会で6位となる「優秀賞(株式会社日本一賞)」を受賞! | 高山市のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000188.000124925.html, (参照 2025-01-08).