新潟国際情報大学が国内6大学目のフェアトレード大学に認定、持続可能な国際貿易の理解促進へ
記事の要約
- 新潟国際情報大学が国内6大学目のフェアトレード大学に認定
- 学内でのフェアトレード商品提供や講義での貿易ゲーム活用を実施
- フェアトレード憲章を定め学生団体NUIS FTがイベントを展開
新潟国際情報大学のフェアトレード大学認定
一般社団法人日本フェアトレード・フォーラムは2024年12月28日に新潟国際情報大学を国内6大学目となるフェアトレード大学として認定した。新潟国際情報大学は新潟国際情報大学フェアトレード憲章を定め、学内でのフェアトレード商品の提供や販売、講義での貿易ゲームの使用などを通じて理解浸透に取り組んでいる。
フェアトレード大学認定制度は2014年に日本で開始され、2018年2月に静岡文化芸術大学が第1号として認定されて以来、着実に認定大学が増加している。2019年10月には札幌学院大学と北星学園大学が同時に認定され、2021年7月に青山学院大学、2023年4月に千葉商科大学が認定を受けた。
世界初のフェアトレード大学認定はイギリスのオックスフォードブルックス大学であり、2022年時点で欧米を中心に286大学が認定を受けている。フェアトレード大学認定の広がりは、国際貿易における公平性と持続可能性への意識向上を示している。
フェアトレード大学認定基準の概要
基準項目 | 詳細 |
---|---|
基準1 | フェアトレードの普及を目指す学生団体が存在し、大学から公認されている |
基準2 | フェアトレードの普及活動、研究・教育活動がキャンパス内外で2年以上実施 |
基準3 | 大学当局が1年以上継続的にフェアトレード産品を購入・使用 |
基準4 | キャンパス内で2品目以上のフェアトレード産品が1年以上継続的に販売 |
基準5 | フェアトレード大学憲章の策定と三者(学生団体、学生自治会、大学当局)の賛同 |
フェアトレードについて
フェアトレードとは、対話と透明性、敬意を基盤とした公平な国際貿易を目指す取り組みのことである。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 弱い立場にある生産者や労働者の権利保護
- より良い貿易条件の提供による持続可能な発展への貢献
- 経済的・社会的な公正性の実現を目指す取り組み
日本フェアトレード・フォーラムは国内外の弱い立場にある人々の自立支援と、経済・社会の公正かつ持続的な変革を目指している。フェアトレードタウンは世界で2,029都市、フェアトレード大学は268大学が認定を受けており、日本国内では6都市6大学が認定されている。
新潟国際情報大学のフェアトレード大学認定に関する考察
新潟国際情報大学のフェアトレード大学認定は、日本における持続可能な国際貿易への意識向上を示す重要な一歩となっている。学生団体NUIS FTの活動や貿易ゲームを用いた講義など、実践的な取り組みを通じて、次世代の消費者育成に貢献することが期待される。
今後の課題として、フェアトレード商品の安定的な供給体制の構築や、より多くの学生の参画を促す仕組みづくりが挙げられる。認定基準の継続的な遵守と、他大学とのネットワーク構築による知見の共有が、活動の持続性を高める鍵となるだろう。
将来的には、フェアトレード大学としての取り組みを地域社会との連携にも広げ、新潟県全体のフェアトレード推進の中核となることが望まれる。産学連携や地域連携を通じて、フェアトレードの理念をより広く社会に浸透させていく役割を果たすことが期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「新潟国際情報大学を国内6大学目となるフェアトレード大学に認定 | 一般社団法人日本フェアトレード・フォーラムのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000081541.html, (参照 2025-01-08).