記事の要約
- 2025年版「就職・転職に役立つ資格ランキング」を発表
- 日商簿記検定が5年連続で首位を獲得
- 宅建士が2位、FP資格が3位にランクイン
CBTSが2025年版資格ランキングを発表
株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズが運営する国内最大級の資格・検定情報サイト「日本の資格・検定」は、2025年1月9日に2025年版「就職・転職に役立つ資格・検定ランキング」を公開した。本調査は612名のサイトユーザーを対象に実施し、就職活動における有用性や企業からの評価を総合的に分析している。
デジタル化が進む試験環境を背景に、より受験しやすくなった資格への関心が高まりを見せており、特定の職種に限らず幅広い業界で活用できる実践的なビジネススキルを証明する資格が高く評価される結果となった。日商簿記検定は5年連続で首位を獲得し、経理職以外での評価も高く、ビジネス共通言語としての価値を認められている。
宅地建物取引士は前年比1ランクアップの2位を獲得し、不動産業界での昇格要件としての需要が増加しており、金融・保険業界でも評価が高まっている。3位にはファイナンシャル・プランニング技能検定がランクインし、CBT化による受験者数増加と金融知識のニーズ拡大を反映した結果となっている。
2025年版資格ランキングの詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
調査期間 | 2024年10月21日~11月20日 |
調査対象 | 学びのメディア『日本の資格・検定』サイトユーザー |
有効回答数 | 612名 |
調査方法 | Webサイト |
1位 | 日商簿記検定(5年連続) |
2位 | 宅地建物取引士(前年比1ランクアップ) |
CBTについて
CBTとは「Computer Based Testing」の略称で、コンピュータを使用して試験を実施するシステムのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 受験機会の増加と柔軟な試験日程の設定が可能
- 即時採点による迅速な結果通知
- ペーパーレス化による環境負荷の低減
CBTは従来の紙ベースの試験と比較して、受験者の利便性を大幅に向上させる特徴を持っており、特に日商簿記検定やFP技能検定などの資格試験で導入が進んでいる。デジタル化が進む現代において、CBTの導入は資格試験のアクセシビリティを向上させ、より多くの人々が資格取得にチャレンジできる環境を整備することに貢献している。
資格・検定のデジタル化に関する考察
資格・検定試験のCBT化は、受験者の利便性向上だけでなく、試験運営側の効率化にも大きく貢献している。試験会場や試験官の確保、採点作業などの運営負荷が軽減され、より多くの受験機会を提供することが可能となった。受験者にとっても、自身のスケジュールに合わせて試験日を選択できる柔軟性が生まれている。
一方で、CBT化に伴うシステムの安定性や情報セキュリティの確保が新たな課題として浮上している。特に大規模な資格試験では、システムダウンや不正アクセスのリスクに対する対策が重要となっており、試験運営側には高度なセキュリティ対策と安定したシステム運用が求められている。今後はAI技術の活用による不正防止や、より柔軟な試験形式の導入なども検討課題となるだろう。
国内資格・検定市場におけるCBTの普及は、教育のデジタルトランスフォーメーションを加速させる重要な要素となっている。受験者の利便性向上と試験運営の効率化を両立させながら、資格・検定の質を維持・向上させていくことが今後の課題となる。特に、オンライン学習との連携や、より実践的なスキル評価手法の開発など、新たな可能性も広がっていくものと考えられる。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【調査結果】2025年最新版!就職・転職に役立つ資格ランキング発表 | 株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000062024.html, (参照 2025-01-10).