筑波技術大学が視覚障害柔道メダリストの半谷静香選手に名誉卒業生称号を授与、17年ぶり2人目の快挙

記事の要約
- 筑波技術大学が半谷静香選手に名誉卒業生称号を授与
- パリパラリンピックで視覚障害柔道銀メダルを獲得
- 17年ぶり2人目の名誉卒業生として表彰
視覚障害柔道選手の半谷静香氏が筑波技術大学名誉卒業生に
筑波技術大学は2024年12月24日、パラリンピック視覚障害柔道で活躍する半谷静香氏に名誉卒業生の称号を授与した。半谷氏は2024パリパラリンピックの視覚障害柔道女子48キロ級J1クラスで銀メダルを獲得し、ロンドン大会から4大会連続でパラリンピックに出場している実績を持つ選手だ。
半谷氏は同大学保健科学部保健学科理学療法学専攻の卒業生で、中学1年生から柔道を始め、入学を機に視覚障害者柔道に転向した選手である。同大学での名誉卒業生称号の授与は17年ぶり2人目となり、天久保キャンパスで授与式と春日キャンパスで講演会が実施されたのだ。
講演会では、パリパラリンピックでのプレッシャーの中での試合体験や、指導者との効果的なコミュニケーション方法について語られた。半谷氏は自身の動きや状態を指導者と共有するために、的確な言語化を重視しているという話をした。
名誉卒業生授与式の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
開催日時 | 2024年12月24日 |
開催場所 | 筑波技術大学天久保キャンパス/春日キャンパス |
受賞者 | 半谷静香氏(保健科学部保健学科理学療法学専攻卒業) |
実績 | パリパラリンピック視覚障害柔道女子48キロ級J1クラス銀メダル |
授与内容 | 学長からの表彰状と記念品 |
視覚障害柔道J1クラスについて
視覚障害柔道J1クラスとは、パラリンピックにおける視覚障害の重い全盲クラスの競技区分のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 視覚障害が最も重度な選手が参加する競技クラス
- 全盲または光を感じる程度の視覚レベルの選手が対象
- 厳密な基準によって分類され公平性が保たれる
パラリンピックの視覚障害柔道では、選手の視覚障害の程度によってクラス分けが行われ、J1クラスはその中で最も重度な視覚障害の選手が競技を行う区分となっている。半谷選手はこのJ1クラスにおいて4大会連続でパラリンピックに出場し、パリ大会では見事な銀メダル獲得の快挙を成し遂げた。
パラリンピック視覚障害柔道に関する考察
パラリンピック視覚障害柔道における半谷選手の活躍は、障害者スポーツの可能性を大きく広げる成果となっている。特に4大会連続出場という実績は、選手のキャリアの長期化や競技レベルの向上を示す重要な指標となっているだろう。
視覚障害柔道において、選手と指導者のコミュニケーションは競技力向上の重要な要素となっている。半谷選手が実践している的確な言語化による技術共有は、今後の視覚障害者スポーツ全般における指導方法の発展に大きな示唆を与えることになるだろう。
筑波技術大学による名誉卒業生称号の授与は、パラスポーツ選手のキャリアパスにおける教育機関の役割を示す重要な事例となっている。今後は教育機関とパラスポーツの連携がより一層強化され、選手の競技生活とキャリア形成の両立支援が進むことが期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【国立大学法人筑波技術大学】名誉卒業生称号授与式・講演会の開催(視覚障害柔道・半谷静香選手) | 国立大学法人筑波技術大学のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000153775.html, (参照 2025-01-18).