広島工業大学が全学部の入学前教育にAI教材atama+を導入、個別最適化による基礎学力向上を目指す

記事の要約
- 広島工業大学がAI教材atama+を入学前教育に導入
- 2025年度入学生全学部を対象に基礎学力の習得を目指す
- 学部指定の数学単元を約3ヶ月間学習、物理・英語も選択可能
広島工業大学のAI教材atama+導入による入学前教育強化
広島工業大学は2025年度入学生の入学前教育においてAI教材「atama+(アタマプラス)」の活用を決定した。全学部の入学生を対象に、入学後の専門分野学習に必要な基礎学力を効率的に習得するため、一人ひとりの理解度に応じた最適な学習計画を提供することが可能になるだろう。
広島工業大学は2025年4月から新教育プログラム「HIT.E-ACTION」を開始し、未来創造力を持つ人材の育成を目指している。入学前教育および初年次教育の内容をさらに深化させるため、AIを活用した個別最適化学習環境の構築に踏み切ったのだ。
近年では総合型選抜や学校推薦型選抜による入学生が増加しており、2023年度入試では年内入試による入学者が全体の半数を超えている。合格から入学までの期間を活用し、専門分野の学習に必要な基礎学力を習得させることが重要な課題となっているのだ。
入学前教育プログラムの詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
対象学部 | 工学部、情報学部、環境学部 |
必修科目 | 数学(学部指定単元) |
選択科目 | 物理、英語 |
学習期間 | 約3ヶ月間 |
学習内容 | 講義動画視聴、演習問題への取り組み |
特徴 | 理解度に応じた個別最適化学習 |
AI個別最適化学習について
AI個別最適化学習とは、人工知能技術を活用して学習者一人ひとりの理解度や進捗状況に合わせて最適な学習内容を提供する教育手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 学習者の理解度に応じた適切な難易度の問題を提供
- リアルタイムでの学習進捗分析と最適な学習計画の提案
- 個々の弱点に焦点を当てた効率的な学習支援
atama+の場合、AIが学習者の解答パターンや所要時間を分析し、最適な教材を提示する仕組みを採用している。広島工業大学での導入により、入学前教育の効率化と基礎学力の確実な定着が期待できるだろう。
広島工業大学の入学前教育強化に関する考察
広島工業大学がAI教材を活用した入学前教育を導入することは、年内入試による入学生の増加という現状に対する適切な対応策として評価できる。一方で、オンライン学習特有の課題として、学習意欲の維持や技術的なトラブルへの対応が必要になってくるだろう。
今後は入学前教育と初年次教育の連携強化が重要な課題となってくる。入学前の学習データを入学後の教育にも活用し、より効果的な学習支援を実現することで、専門教育への円滑な移行が期待できるだろう。
将来的にはAIによる学習支援の範囲を専門科目にも拡大することが望ましい。基礎学力の向上に加えて、専門知識の習得においてもAIを活用した個別最適化学習を導入することで、より効果的な教育プログラムの実現が可能になるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「広島工業大学、入学前教育にてAI教材「atama+」を活用~25年度入学生を対象に、入学後の学びに必要な基礎学力習得を目指して~ | atama plus株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000107.000037602.html, (参照 2025-01-22).