全国の受験生94%が不安を抱える実態が明らかに、徳志会の調査で受験うつの深刻さが浮き彫りに
記事の要約
- 全国の受験生94%が受験に不安を抱えている現状が判明
- 約7割の受験生が受験うつを経験していることが明らかに
- 受験うつ経験者の約3割が受験中に死にたいと感じた実態
受験期間における受験生のメンタルヘルス調査結果の公開
一般社団法人徳志会は2024年12月16日から2025年1月15日にかけて、全国の受験生を対象とした受験期間中のメンタルヘルスに関する調査を実施し、2025年1月22日に結果を公開した。調査は200名の受験生からの回答を得て、94%の受験生が受験において不安を抱えていることが明らかになっている。
受験期間中に不安を感じた受験生のうち約7割が受験うつを経験しており、主な症状として朝起きられないなどの身体面への影響や勉強に集中できないなどの情緒面への影響が報告されている。さらに受験うつを経験した受験生の約3割が死にたいと感じたことがあると回答した。
受験うつで死にたいと感じた理由として、志望校の不合格や学力が足りないことが挙げられている。また受験期間中は勉強に忙しく、約7割の受験生がメンタルヘルスケアまで手が回らない状況であることが判明した。
受験期間中のメンタルヘルス実態まとめ
不安経験 | 受験うつ経験 | 自殺念慮 | |
---|---|---|---|
発生率 | 94% | 約70% | 約30% |
主な要因 | 受験というイベント | 受験期による心理的負担 | 志望校不合格、学力不足 |
対策状況 | 必要性を認識 | 時間確保が困難 | 医療機関の受診推奨 |
受験うつについて
受験うつとは、受験期間中に発生する一時的なうつ病のような症状のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 朝起きられないなどの身体症状が発生
- 勉強に集中できない精神症状が出現
- 死にたいと感じる自殺念慮のリスクも存在
受験うつは一般社団法人徳志会の調査によると約7割の受験生が経験しており、深刻な社会問題となっている。特に韓国では受験のプレッシャーから自殺を図る10代が毎年数百人単位で報告されており、早期発見と適切な対応が求められている。
受験期のメンタルヘルスケアに関する考察
受験生の94%が不安を抱えているという調査結果は、現代の受験制度が学生のメンタルヘルスに重大な影響を及ぼしていることを示している。特に約7割の学生が受験うつを経験し、そのうち約3割が自殺念慮を感じるという深刻な状況は、早急な対策が必要不可欠だろう。
メンタルヘルスケアが重要だと認識しながらも時間が取れない現状は、受験システム自体の見直しが必要であることを示唆している。受験勉強とメンタルヘルスケアの両立が可能な新しい受験制度の構築や、学校や家庭での支援体制の整備が望まれるだろう。
将来的には、オンラインカウンセリングの活用や定期的なメンタルヘルスチェックの義務化など、より包括的なサポート体制の確立が期待される。受験生の心身の健康を守りながら、学力向上を目指せる環境作りが今後の教育現場における重要な課題となるはずだ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「受験生の約7割は受験うつを経験⁉︎受験期間は心の健康に要注意!【2025年版】 | 一般社団法人 徳志会のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000150463.html, (参照 2025-01-23).