記事の要約
- 富士急行線が高校生以下の通学定期券を最大20%値下げ
- 2025年4月1日から新運賃での販売を開始
- 2017年の値下げと合わせ最大半額に
富士急行線の高校生以下通学定期券値下げ
富士山麓電気鉄道株式会社は2025年4月1日より、富士急行線の通学定期券(高校生以下)の値下げを発表した。沿線の高等学校PTA会長からの要請を受け、現行の割引からさらに利用距離に応じて約10%から20%の値下げを実施することになったのだ。
富士急行線は物価高騰による経済的負担を軽減し、充実した高校生活を支援する目的で値下げを決定した。この値下げにより、都留文科大学前から富士山までの6か月定期券は72,690円から65,400円へと10%値下げされ、定期券割引率は68.9%から72.1%に拡大することになる。
大月から河口湖区間の6か月定期券は94,450円から75,550円へと20%値下げされ、定期券割引率は77.6%から82.1%へと上昇する。2017年春の値下げと合わせると、大月から河口湖区間では151,100円から75,550円へと半額になり、高校生の通学費用負担が大幅に軽減されることになった。
通学定期券値下げの詳細
都留文科大学前-富士山 | 大月-河口湖 | |
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区間距離 | 14キロ | 27キロ |
現行運賃 | 72,690円 | 94,450円 |
改定後運賃 | 65,400円 | 75,550円 |
値下率 | 10.0% | 20.0% |
定期券割引率 | 72.1% | 82.1% |
定期券割引率について
定期券割引率とは、乗車区間の普通運賃における往復分に利用日数を乗じた運賃からの割引率を指す。通学定期券の場合、以下のような特徴がある。
- 6か月定期券の場合は180日分(30日×6か月)の往復運賃が基準
- 通学定期券(小児)は高校生以下の半額で設定
- 通勤定期券や大学生・専門学校生は対象外
富士急行線の定期券割引率は区間距離によって異なり、距離が長くなるほど割引率が高くなる傾向にある。大月から河口湖区間の新しい定期券割引率82.1%は、長距離通学者への配慮を示す重要な指標となっている。
通学定期券値下げに関する考察
富士急行線による通学定期券の値下げは、高校生の通学費用負担を軽減する重要な取り組みとなっている。物価高騰が続く中で、最大20%の値下げは家計への直接的な支援となり、特に長距離通学者にとって大きな経済的メリットをもたらすことになるだろう。
高等学校PTA会長からの要請に応える形での値下げ実施は、地域社会と鉄道会社の良好な関係構築にも貢献している。この取り組みによって、沿線の高等学校への進学を検討する中学生が増加し、地域の教育環境の活性化にもつながる可能性が高いだろう。
将来的には、大学生や専門学校生への割引拡大も検討の余地がある。地域の教育機関への通学支援を拡充することで、より多くの学生が地域で学び、成長できる環境づくりが進むことが期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「富士急行線はこれからも沿線の高校生を応援。通学定期券(高校生以下)約10%~20%値下げ | 富士急行株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001709.000001110.html, (参照 2025-01-08).