じゅけラボ予備校が総合型選抜入試の実態調査を実施、面接対策に52.7%が苦戦する結果に

記事の要約
- 総合型選抜入試で面接対策が最も大変と52.7%が回答
- 志望理由書作成と小論文対策が上位にランクイン
- 約7割の受験生が準備不足を後悔している実態が判明
じゅけラボ予備校の総合型選抜入試対策調査の実態
じゅけラボ予備校は2025年1月8日から15日にかけて、総合型選抜入試で大学受験をした18歳から21歳の男女203人を対象に実態調査を実施した。調査結果によると最も大変だった対策として「面接対策」が52.7%と突出しており、模擬面接や想定質問リストの作成に苦労した実態が明らかになっている。
志望理由書や自己PRの作成は33.0%で2位となり、論理的な説明力と差別化の難しさが浮き彫りになった。小論文対策は32.0%で3位にランクインし、テーマに対する的確な論述力と時間内での文章構成力が求められることから、多くの受験生が対策に苦心している状況が判明している。
プレゼンテーションの資料作成や練習は12.3%で4位となり、スライド作成と発表スキルの両立が課題となっている。一方で実績を示す資料の作成は6.9%と比較的低く、活動報告書やポートフォリオの作成に関しては対策が十分だった可能性がある。
総合型選抜入試対策の後悔ポイントまとめ
項目 | 後悔した割合 |
---|---|
面接対策 | 34.5% |
志望理由書・自己PR作成 | 20.2% |
小論文対策 | 19.2% |
プレゼンテーション準備 | 8.9% |
特に後悔なし | 29.1% |
総合型選抜入試について
総合型選抜入試とは、従来のAO入試から名称変更された入試制度のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 面接や小論文など複数の評価方法を組み合わせた選考
- 受験生の個性や意欲を重視した評価基準
- 時間をかけた丁寧な選考プロセス
総合型選抜入試では、一般入試とは異なり学力試験以外の多面的な評価が行われるため、受験生には自己表現力や論理的思考力が求められる。今回の調査でも面接対策や志望理由書作成に苦労した受験生が多く、事前の十分な準備が合否を分ける重要な要素となっている。
総合型選抜入試対策に関する考察
総合型選抜入試において面接対策が最大の課題となっている背景には、受験生の自己表現力不足と評価基準の不透明さという二つの要因が存在する。面接では個性や熱意を適切に伝える必要があるが、多くの受験生が自分の経験や価値観を論理的に説明することに困難を感じており、より実践的な対策方法の確立が求められるだろう。
志望理由書や小論文対策においても、論理的思考力と文章構成力の向上が重要な課題となっている。これらの課題に対しては、早期からの計画的な準備と専門家による添削指導の活用が効果的だと考えられるが、すべての受験生がそうした機会を得られているわけではないため、より accessible な学習支援システムの構築が望まれる。
総合型選抜入試では約7割の受験生が準備不足を後悔している一方で、約3割は特に後悔がないと回答している点も注目に値する。後悔のない受験生に共通する要因を分析し、その知見を活かした効果的な対策プログラムの開発が、今後の教育支援において重要な役割を果たすことになるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「総合型選抜入試で苦戦した対策ランキング!面接・志望理由書・小論文がトップ3に | 株式会社エンライクのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000133.000107104.html, (参照 2025-03-04).