阿部養庵堂薬品と徳島大学がNMN高容量摂取の共同研究を実施、老齢マウスの生存率向上を確認

記事の要約
- 阿部養庵堂薬品が徳島大学と共同でNMN研究を実施
- 高容量NMN摂取で老齢マウスの生存率が向上
- NMNの適切な摂取量に関する新知見を取得
阿部養庵堂薬品とNMNの高容量摂取研究
株式会社阿部養庵堂薬品は徳島大学大学院社会産業理工学研究部の宇都嘉浩教授との共同研究において、2025年2月28日にNMNの高容量摂取と健康維持の関係について新たな研究結果を発表した。老齢マウスを対象とした実験では、低容量のNMN摂取と比較して高容量のNMN摂取がより効果的であることが明らかになっている。
研究では67週齢の高週齢マウスを使用し、水道水のみのControl群、NMN 100mg/kg/日投与群、NMN 300mg/kg/日投与群の3グループに分けて2022年9月から2024年4月まで長期投与実験を実施した。実験項目には血液の生化学検査、体重、生存率の推移などが含まれ、自由飲水方式で各群の摂取量を均一に調整している。
過去の研究ではNMN 550mg/kg投与時の生存率変化が報告されており、ヒト等価容量換算で約3,130mg/日となることが判明している。今回の研究結果は、NMNの適切な摂取量を検討する上で重要な科学的知見を提供し、エイジングケア分野での応用可能性を示唆している。
NMN研究の実験概要
Control群 | 低容量群 | 高容量群 | |
---|---|---|---|
投与内容 | 水道水のみ | 100mg/kg/日 | 300mg/kg/日 |
実験期間 | 2022年9月-2024年4月 | 2022年9月-2024年4月 | 2022年9月-2024年4月 |
投与方法 | 自由飲水 | 自由飲水 | 自由飲水 |
実験結果 | 基準値 | 効果限定的 | 生存率向上 |
ニコチンアミド・モノヌクレオチドについて
ニコチンアミド・モノヌクレオチド(NMN)とは、生体内で産生される重要な物質であり、以下のような特徴を持っている。
- 生体内のエネルギー代謝に関与する補酵素NAD+の前駆体
- 加齢とともに体内での産生量が減少する生理活性物質
- 2020年に食品としての使用が法的に認められた成分
阿部養庵堂薬品は世界で初めてNMNを食品として認める法改正を実現し、純度99.9%のβ-NMNを採用した製品を提供している。NMNのパイオニア企業として、科学的根拠に基づいた製品開発を推進し、健康と美のサポートを継続している。
NMN高容量摂取研究に関する考察
本研究で明らかになった高容量NMN摂取の効果は、エイジングケア分野における重要な知見として評価できる。特に老齢マウスにおける生存率の向上は、NMNの健康維持への寄与を示す重要なエビデンスとなり得るだろう。
今後の課題として、ヒトでの長期的な安全性と有効性の検証が必要となってくる。特に年齢や健康状態による個人差を考慮した適切な摂取量の設定や、他の栄養成分との相互作用についても詳細な研究が求められるだろう。
将来的には、より多くの臨床データの蓄積によって、個々の状態に応じた最適な摂取プロトコルの確立が期待される。NMNのエイジングケアへの応用可能性は広がりを見せており、さらなる研究の進展が待たれる。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「NMNの高容量摂取と健康維持の関係について、徳島大学大学院社会産業理工学研究部との共同研究で新たな知見を取得 | 株式会社 阿部養庵堂薬品のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000067.000037884.html, (参照 2025-03-04).