記事の要約
- 文化服装学院が文化祭でファッションショーを開催し約1万人が来場
- SHINDOとのコラボレーション作品がパリの展示会に出展決定
- JanSportとのアップサイクルプロジェクトで3名が受賞
文化服装学院の文化祭ファッションショー産学連携コンテスト
文化服装学院は2024年11月2日から4日にかけて文化祭期間中にⅠ部ファッションショーを開催し、約1万人の来場者を記録した。約700人の在校生が企画からプレスまでのすべての工程を担当し、全89体の作品を披露したことで産学連携を深めている。
株式会社SHINDOとのコラボレーション企画では、リボン・テープの魅力を引き出すスポーツカジュアルをテーマにした全10ルックから、アパレルデザイン科3年の桂日向映さんの作品がグランプリに選出された。受賞作品は2025年2月にパリで開催されるプルミエール・ヴィジョンに展示される予定だ。
JanSportとのアップサイクルプロジェクトでは、廃棄予定のバックパックを資材として洋服へとリデザインするコンテストを実施した。厳正なる審査の結果、ファッション高度専門士科2年の小林小春さんが1位に選ばれ、JanSport製品5万円分の賞品が贈られることになっている。
産学連携コンテストの受賞者一覧
SHINDOコラボ | JanSportプロジェクト | 栄レースコンペ | |
---|---|---|---|
最優秀賞 | 桂日向映(アパレルデザイン科3年) | 小林小春(ファッション高度専門士科2年) | 五郎丸直樹(服飾専攻科デザイン専攻) |
賞品内容 | パリでの作品展示 | 製品5万円分+インタビュー掲載 | レース素材の提供 |
アップサイクルについて
アップサイクルとは、廃棄予定の製品や素材に新たな価値を付加して別の製品に生まれ変わらせるリサイクル手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 廃棄物を新たな製品として再利用することで環境負荷を低減
- デザインや機能を付加することで付加価値を創造
- サステナブルファッションの重要な要素として注目
文化服装学院のJanSportプロジェクトでは、製造段階での汚れなどにより正規販売できないバックパックを服飾素材として活用している。環境保護への意識を高めながら学生の想像力を育むプロジェクトとして、アップサイクルの教育的価値も注目されているだろう。
文化服装学院の産学連携コンテストに関する考察
文化服装学院の産学連携コンテストは、実践的な技術習得とクリエイティビティの発揮という教育的側面において大きな意義がある。特にSHINDOとのコラボレーションではパリでの作品展示という国際的な機会が提供され、グローバルな視野を養う貴重な経験となっているだろう。
一方で産学連携を通じた教育プログラムの継続性と発展性が今後の課題となる可能性がある。企業側のニーズと教育機関としての学習目標のバランスを取りながら、学生が実践的なスキルを身につけられる環境づくりが重要になってくるだろう。
今後はサステナビリティやデジタル技術といった時代のニーズに即したテーマでの産学連携も期待される。学生の創造性を活かしながら、ファッション業界が直面する課題解決に貢献できるような取り組みへと発展することが望ましい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「文化服装学院 文化祭ファッションショー産学連携企画コンテストを多数実施!受賞者はパリでの展示会特典も | 学校法人文化学園 文化服装学院のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000062.000080812.html, (参照 2025-01-08).