大正大学が学位授与式で限定御朱印を浄書、納経料は能登半島地震被災地支援に活用

記事の要約
- 大正大学が学位授与式で卒業生に限定御朱印を浄書
- 納経料を能登半島地震被災地の石川県珠洲市へ寄付
- すがもプロジェクトの一環として御朱印浄書を定期実施
大正大学の学位授与式限定御朱印企画
大正大学は2025年3月15日の令和6年度学位授与式において、在学生が卒業生への感謝を込めた学位授与式限定御朱印の浄書を実施する予定だ。この取り組みは社会・地域貢献科目「すがもプロジェクト」を履修した祈りのまち巣鴨班の学生たちによって行われ、鴨台さざえ堂の知名度向上と参拝者増加を目指している。
御朱印浄書の活動は月1回程度のペースで学内外のイベントに合わせて実施されており、地域との連携強化に貢献している。納経料として集められた100円は能登半島地震で被災した石川県珠洲市への義援金として全額が寄付される予定であり、大学としての社会的責任を果たす取り組みとなっている。
鴨台さざえ堂は2013年に建立された八角三層のお堂で、二重螺旋式の特徴的な階段構造を持つ珍しい建築物である。江戸時代中期に日本各地で造立されたさざえ堂は現在では数カ所しか現存しておらず、大正大学のシンボル的存在として地域の文化資産となっている。
御朱印浄書企画の詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
開催日時 | 2025年3月15日 10:00~17:00 |
会場 | 大正大学巣鴨キャンパス |
対象者 | 本学の卒業生および卒業生の保護者 |
納経料 | 100円(全額を石川県珠洲市へ寄付) |
実施主体 | すがもプロジェクト祈りのまち巣鴨班 |
二重螺旋式階段について
二重螺旋式階段とは、上りと下りの動線が交差することなく設計された特殊な階段構造のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 上り下りの動線が完全に分離された効率的な人の流れ
- 空間を最大限に活用した独創的な建築設計
- 江戸時代から伝わる高度な建築技術の結晶
鴨台さざえ堂の二重螺旋式階段は、三回巡ることで最上階に到達する構造となっており、その特徴的な形状から巻貝の「さざえ」に見立てられている。この希少な建築様式は、現代においても建築学的な価値が高く評価されており、大正大学の重要な文化資産として保存・活用されている。
学位授与式限定御朱印企画に関する考察
大正大学の学位授与式限定御朱印企画は、在学生と卒業生の絆を深めるとともに、地域文化の継承という教育的意義を持つ取り組みとして評価できる。特に納経料を被災地支援に充てる点は、社会貢献活動としての側面も併せ持ち、大学の理念である「智慧と慈悲の実践」を具現化した取り組みとなっている。
今後の課題として、御朱印浄書活動の継続性と後継者育成が挙げられるだろう。定期的な活動を維持するためには、すがもプロジェクトの参加学生の安定的な確保と技術継承が不可欠となる。また、地域住民や観光客への周知活動を強化し、鴨台さざえ堂の文化的価値をより広く発信していく必要がある。
将来的には、デジタルアーカイブの作成や御朱印デザインのデータベース化など、伝統と現代技術を融合させた新たな取り組みも期待される。鴨台さざえ堂を核とした地域活性化活動の展開により、大学と地域社会の連携がさらに深まることが望まれる。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「「卒業生へ感謝込めた御朱印浄書、納経料は被災地へ義援金として寄付」 | 学校法人 大正大学のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000326.000054969.html, (参照 2025-03-05).