ファミワンとフェリシモが小学校向け性教育プロジェクトを実施、専門家による出前授業と教材無償提供で生命の安全教育を支援

記事の要約
- ファミワンとフェリシモが小学生向け性教育プロジェクトを展開
- 府中市立若松小学校1年生に専門家による出前授業を実施
- 性とからだとこころを知るカードを無償配布し授業に活用
小学校向け性教育プロジェクトの概要と実施状況
株式会社ファミワンは株式会社フェリシモのgokigen Lab.と共同で、性教育ツール「性とからだとこころを知るカード」を全国の小学校へ無償配布するプロジェクトを2025年3月4日に実施した。このプロジェクトでは、専門家による出前授業を二校に提供し、思春期までの子どもたちが性に関する話を身近に感じられる機会を創出している。
府中市立若松小学校の1年生を対象とした出前授業では、ファミワンの公認心理師・臨床心理士戸田と助産師二宮が登壇し、パーソナルスペースの違いや自分の気持ちの伝え方についてグループワークを交えながら解説を行った。生徒たちは積極的にクイズに参加し、グループワークでは互いの意見を尊重しながら活発な意見交換が展開された。
養護教諭からは2023年度から本格実施される「生命の安全教育」への対応として、児童の発達段階に合わせた丁寧な指導内容の構築に役立ったとの評価を得ている。専門家による魅力的な講話とワークショップ形式の授業展開により、子どもたちの興味関心を引き出すことに成功している。
性教育ツールの特徴と内容
項目 | 詳細 |
---|---|
商品名 | 性とからだとこころを知るカード |
開発元 | フェリシモ gokigen Lab. |
受賞歴 | 第18回キッズデザイン賞奨励賞 |
構成 | 子ども向け13枚、保護者向け2枚(計15枚) |
特徴 | 段階的な学習が可能、性的同意やHPVワクチンなど幅広い内容を収録 |
生命の安全教育について
生命の安全教育とは、2023年度から全国の学校で本格的に実施される教育プログラムのことである。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 児童の発達段階に応じた体系的な指導
- 命の大切さと心身の健康への理解促進
- 専門家との連携による効果的な教育実践
生命の安全教育は、養護教諭を中心とした学校全体での取り組みが求められており、外部の専門家との連携による授業実施も重要な要素となっている。性教育ツールの活用と専門家による出前授業の組み合わせは、効果的な指導方法の一つとして注目を集めている。
小学校向け性教育プロジェクトに関する考察
性教育ツールのカード形式という特徴は、児童の発達段階や理解度に応じて柔軟に教材を選択できる利点がある。従来の絵本形式と比較して、必要な情報を段階的に提供できることで、児童の自然な学びをサポートすることが可能となっている。フェリシモとファミワンの連携により、商品開発と教育現場での実践が効果的に結びついているだろう。
今後の課題として、より多くの学校への展開と、教員向けの指導支援体制の構築が挙げられる。特に養護教諭が中心となって進める生命の安全教育において、外部専門家との連携方法や教材の効果的な活用方法についての知見の共有が重要となるだろう。継続的な実践とフィードバックの収集により、プログラムの質的向上が期待される。
専門家による出前授業の実施は、教育現場に新たな視点と専門性をもたらす取り組みとして評価できる。今後は、オンラインでの授業提供や教員研修の実施など、より多くの学校が参加できる仕組みづくりが求められる。性教育の普及と質の向上に向けて、民間企業と教育機関の協力体制の更なる強化が望まれる。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「フェリシモ「ゴキゲンラボ」との性教育プロジェクトによる出前授業を、府中市立若松小学校の1年生向けに開催しました | 株式会社ファミワンのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000534.000014333.html, (参照 2025-03-05).