宮崎大学が産学官民連携でサイバーセキュリティ講義を開催、地域の人材育成と安全基盤の構築へ

宮崎大学が産学官民連携でサイバーセキュリティ講義を開催、地域の人材育成と安全基盤の構築へ

PR TIMES より

記事の要約

  • 宮崎大学大学院でサイバーセキュリティ共同講義を開催
  • 産学官民4者が連携し60名の院生に最新対策を指導
  • 地域のサイバーセキュリティ人材育成を推進

宮崎大学の産学官民連携サイバーセキュリティ講義開催

宮崎大学は宮崎県警察本部、宮崎県サイバーセキュリティ協議会、サイリーグホールディングス株式会社と共同で、2024年11月25日に大学院工学研究科の先端情報コースにてサイバーセキュリティ講義を実施した。宮崎大学で初となる産学官民連携の取り組みとして、大学院生60名を対象にAI・IoT時代のセキュリティ対策やランサムウェア攻撃への具体的な対処法について実践的な講義を展開している。

サイリーグHDのビジネスプロデューサー松原孝博氏は、サイバーセキュリティ・DXの基礎から最新トレンド、実際のサイバー攻撃事例とその対応策について講義を行い、宮崎県のサイバーセキュリティ先進県化に向けたビジョンを提示した。県警サイバー企画課の平原正博氏も県内のサイバー犯罪の実態と対策について解説を行っている。

株式会社デンサン総務部長の田中啓一朗氏からは、宮崎県内の企業や団体におけるサイバーセキュリティ対策の現状と課題について詳しい説明があった。4者は今後も協力関係を拡大し、地域のデジタル化を安全に進めるための取り組みを継続的に推進していく方針だ。

サイバーセキュリティ講義の概要

講義内容 講師 所属
主要テーマ DX・セキュリティ基礎 松原孝博 サイリーグHD
地域課題 県内サイバー犯罪対策 平原正博 宮崎県警
実務課題 企業のセキュリティ対策 田中啓一朗 デンサン

ランサムウェア攻撃について

ランサムウェアとは、コンピュータやデータを人質に取って身代金を要求するマルウェアの一種であり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • データの暗号化やシステムのロックにより使用不能にする
  • 復旧と引き換えに仮想通貨での支払いを要求
  • 標的型攻撃やフィッシングメールを通じて感染

近年のランサムウェア攻撃は、企業や組織のビジネスを停止させる深刻な脅威となっており、適切な予防対策と迅速な対応が必要不可欠である。宮崎県内の組織においても、バックアップの定期的な取得やセキュリティ意識の向上など、具体的な対策の実施が求められている。

宮崎県のサイバーセキュリティ教育に関する考察

産学官民が連携したサイバーセキュリティ教育の取り組みは、地域の人材育成において重要な一歩となった。特に実務者による具体的な事例紹介や対策指導は、学生たちが実践的なスキルを習得する上で非常に効果的であり、今後の就職活動やキャリア形成にも大きな影響を与えるだろう。

一方で、技術の進歩や攻撃手法の巧妙化に対応するためには、定期的なカリキュラムの更新や継続的な産学官民の連携強化が必要となる。特に地方におけるサイバーセキュリティ人材の不足は深刻な課題であり、より多くの学生が専門知識を習得できる機会を提供することが重要である。

今後は宮崎大学を中心とした教育プログラムの拡充や、地域企業との連携強化によるインターンシップの実施なども検討すべきだ。サイバーセキュリティ教育の充実は、地域のデジタル化推進と安全な社会基盤の構築に不可欠な要素となるだろう。

参考サイト/関連サイト

  1. PR TIMES.「宮崎大学、宮崎県警、宮崎県サイバーセキュリティ協議会、サイリーグHD、産学官民連携によるサイバーセキュリティ共同講義を開催 | サイリーグホールディングス株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000152916.html, (参照 2025-01-08).