記事の要約
- 名古屋市立大学整形外科の村上教授がWIFの活動に賛同・支援
- 医局の女性活躍推進により新入医局員が4倍に増加
- 女性管理職比率の向上と女性活躍の機会創出を目指す
名古屋市立大学整形外科の村上教授による女性活躍支援
女性活躍を推進する団体WOMEN’S INDEPENDENCE FORUM(WIF)は、2024年12月23日に名古屋市立大学整形外科の村上英樹教授からの賛同と支援を受けることを発表した。村上教授は楽しく自由でアットホームな医局づくりを掲げ、過去5年間で新入医局員を4倍に増やすことに成功している。
村上教授は脊椎がん治療の専門家として高い実績を持ち、2024年7月には下大静脈に浸潤した脊椎がんの小児患者に対して世界初の拡大根治手術を成功させている。現在の医局では3年連続で20名を超える新入医局員が集まり、医局員同士が支え合う環境が構築されているのだ。
日本の女性管理職比率は12.7%(2022年度厚生労働省調べ)と国際的に見ても低い水準にとどまっている。フィリピン53%、スウェーデン43%、アメリカ41.4%、オーストラリア40%、シンガポール38.1%という数字と比較すると、日本における女性活躍推進の重要性が浮き彫りになっているのだ。
女性活躍推進の現状まとめ
国名 | 女性管理職比率 | 特徴 |
---|---|---|
日本 | 12.7% | 低水準にとどまる |
フィリピン | 53.0% | 最も高い比率 |
スウェーデン | 43.0% | 欧州で高水準 |
アメリカ | 41.4% | 先進国で高水準 |
オーストラリア | 40.0% | アジア太平洋で高水準 |
シンガポール | 38.1% | アジアで高水準 |
女性活躍推進について
女性活躍推進とは、企業や組織において女性が持てる能力を十分に発揮できる環境を整備することを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 出産・育児と仕事の両立支援制度の整備
- 管理職への登用機会の創出と育成支援
- 働きやすい職場環境と企業文化の醸成
少子高齢化が進む日本において、労働人口の減少は深刻な課題となっている。女性活躍推進は、潜在的な労働力の活用という側面だけでなく、多様な視点や価値観を組織に取り入れることで、イノベーションの創出にもつながる重要な取り組みなのだ。
医局における女性活躍推進に関する考察
名古屋市立大学整形外科における女性活躍の取り組みは、医療現場における働き方改革のモデルケースとなる可能性を秘めている。特に新入医局員の増加は、アットホームな環境づくりが若手医師の確保に効果的であることを示唆しており、他の医療機関にとっても参考になる事例だろう。
一方で、医療現場特有の長時間労働や夜勤体制などの課題は依然として存在しており、これらへの対応が今後の検討課題となる。女性医師のキャリア形成支援と医療の質の維持を両立させるためには、柔軟な勤務体制の整備や業務の効率化が不可欠だろう。
今後は、医局における女性活躍推進の取り組みをさらに発展させ、具体的な成功事例として社会に発信していくことが期待される。医療現場から始まる働き方改革は、他業界にも波及効果をもたらし、日本全体の女性活躍推進に寄与する可能性を秘めているのだ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「名古屋市立大学整形外科の村上英樹教授、女性活躍を推進するWOMEN’S INDEPENDENCE FORUM(WIF)への賛同とご支援 | 株式会社神美のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000037902.html, (参照 2025-01-08).