記事の要約
- 小学館のJS研究所が女子小学生1000人のスマートフォン利用調査を実施
- スマートフォン所有率が53.2%に上昇し、40%以上が1日1時間以上使用
- YouTubeの利用が最多で約50%がほぼ毎日視聴している
小学館JS研究所のスマートフォン利用実態調査
小学館は2024年12月24日、女子小学生向け雑誌『ちゃお』の読者1000名を対象としたスマートフォンの使用状況調査結果を発表した。調査によると高学年の女子小学生のスマートフォン所有率は53.2%となり、2023年の調査時から約8ポイント上昇している。
スマートフォンの利用目的では、約半数が「友達との連絡」を挙げており、家族とのコミュニケーションやゲームアプリの利用も上位となっている。所有者の40.4%が1日1時間以上使用しており、スマートフォンが日常的なコミュニケーションツールとして定着しつつある。
SNSの利用状況では、YouTubeの利用が最も多く約50%が毎日視聴している。LINEも30%が毎日利用しており、TikTokはその他のSNSと比較して利用頻度が高い傾向にある。スマートフォン選択の際は、色やデザインなどの見た目を重視する一方で、セキュリティ対策も重要視されている。
スマートフォン・SNS利用状況まとめ
所有・利用状況 | 使用時間 | SNS利用 | |
---|---|---|---|
主な特徴 | 53.2%が所有 | 40.4%が1時間以上 | 約50%が毎日YouTube視聴 |
利用目的 | 友達との連絡が最多 | 30分未満が最多 | LINE30%が毎日利用 |
重視点 | 色・デザイン | 家族との連絡 | TikTokの利用増加 |
JS研究所について
JS研究所とは、小学館が2022年8月に発足した女子小学生の実態調査プロジェクトのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 『ぷっちぐみ』『ちゃお』編集部員による共同プロジェクト
- 定期的な読者アンケートによる実態調査の実施
- 企業との共同調査やコラボ商品開発も実施
両誌には毎月5000枚近くのアンケートハガキが届いており、創刊以来継続している手書きの回答形式によって詳細な実態把握が可能となっている。調査結果は誌面作りやパートナー企業への情報提供に活用され、女子小学生の生活実態を多角的に分析している。
スマートフォン所有率上昇に関する考察
スマートフォン所有率の上昇は、デジタル社会における子どもたちのコミュニケーション手段の変化を如実に示している。友達との連絡手段としてスマートフォンが重要な位置を占めるようになった一方で、使用時間の管理やオンラインリスクへの対応が新たな課題として浮上している。
SNSの利用においては、動画コンテンツの視聴が中心となっており、情報収集や娯楽としての役割が強まっている。教育現場や家庭での適切なルール作りと、情報モラル教育の充実が今後さらに重要になってくるだろう。
スマートフォンの普及は避けられない流れであり、むしろ活用方法の指導や安全な利用環境の整備に注力すべきである。デジタルリテラシー教育の体系化や、年齢に応じた段階的な利用ガイドラインの策定が今後の重要な課題となっている。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「イマドキ女子小学生(JS)1000人に聞いた!スマートフォンとSNSの使用状況を徹底調査スマートフォン所有率は50%以上!約半数がYouTubeをほぼ毎日見ていることが判明 | 株式会社小学館のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000104282.html, (参照 2025-01-08).