記事の要約
- 東京電機大学が第2回CRCフォーラムを開催予定
- 真空成膜技術と表面処理技術がテーマ
- 第一線の研究者5名が最新の研究成果を発表
東京電機大学が真空成膜技術に関するCRCフォーラムを開催
東京電機大学は2025年1月27日、真空成膜や表面技術に関する最新の研究成果を共有する第2回CRCフォーラムを東京千住キャンパスで開催する予定だ。本フォーラムでは工学部や理工学部の教授陣が、高機能薄膜形成や表面処理、解析評価について研究発表を行うことになっている。
真空技術による薄膜作製には真空蒸着やイオンプレーティング、スパッタリング法などのDry技術が用いられており、これらは表面保護や特性改善に重要な役割を果たしている。本フォーラムは関連企業の技術者や研究者、学生など幅広い参加者を対象としており、最新の研究動向や技術革新について理解を深める貴重な機会となるだろう。
参加費は無料で定員は200名となっており、申込締切は2025年1月24日正午までとなっている。フォーラムは対面形式のみで実施され、東京千住キャンパス1号館2階の丹羽ホールにて13時30分から18時まで開催される予定だ。プログラムには基調講演と5件の研究発表が予定されている。
CRCフォーラムの概要
項目 | 詳細 |
---|---|
開催日時 | 2025年1月27日(月) 13:30-18:00 |
会場 | 東京電機大学 東京千住キャンパス 1号館2階 丹羽ホール |
対象者 | 関連企業の方、学生、真空成膜や表面技術に関心のある方 |
定員 | 200名(先着順) |
参加費 | 無料 |
申込締切 | 2025年1月24日(金) 12:00 |
スパッタリング法について
スパッタリング法とは、真空中で高エネルギーの粒子を材料に衝突させることで原子を飛び出させ、基板上に薄膜を形成する技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 高純度な薄膜形成が可能
- 膜厚の精密な制御が可能
- 大面積への成膜に適している
本フォーラムでは、工学部電子システム工学科の篠田宏之教授がスパッタリング技術を用いた化合物半導体単結晶層の成長とその評価について発表を行う予定だ。スパッタリング法は半導体デバイスの製造や光学薄膜の形成など、幅広い産業分野で活用されている重要な技術である。
真空成膜技術の研究開発に関する考察
真空成膜技術は、エレクトロニクスや光学デバイス、医療機器など幅広い分野で不可欠な基盤技術となっており、その重要性は今後さらに高まることが予想される。特にDLC(diamond-like carbon)コーティングによる細胞親和性の向上や、水素ガスセンサーの開発など、新しい応用分野が広がりつつあることは注目に値するだろう。
今後の課題として、成膜プロセスの効率化やコスト削減、環境負荷の低減などが挙げられる。特に産業応用においては、大面積基板への均一成膜や高スループット化が重要な技術課題となっている。これらの課題に対しては、プラズマ制御技術の高度化や新しい成膜材料の開発が解決の鍵を握るだろう。
研究開発の方向性としては、AI・IoT技術との融合による成膜プロセスの最適化や、カーボンニュートラルに向けた環境配慮型プロセスの確立が期待される。また、バイオメディカル分野への応用拡大や、次世代半導体デバイスへの対応など、新たな技術革新にも期待が高まっている。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「東京電機大学 令和6年度 第2回CRCフォーラム「真空成膜/表面技術」を開催 | 学校法人東京電機大学のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000088.000128963.html, (参照 2025-01-08).