記事の要約
- JR西日本がマイナンバーカードを活用した学生割引本人確認の実証実験事業者に採択
- Mobility Auth Bridgeを活用し国立情報学研究所と技術実証を実施
- WESTER IDへの実装で学生割引本人確認の社会実装を推進
JR西日本のマイナンバーカード活用実証実験採択
西日本旅客鉄道株式会社は2024年10月にデジタル庁が公募した文教分野におけるマイナンバーカードを活用した実証実験の推進事業者として採択された。JR西日本が展開するMobility Auth Bridgeを活用し、2024年度中に国立情報学研究所と連携して技術実証を実施する計画だ。
Mobility Auth Bridgeは利用者の同意のもと、1つのIDで参画する自治体や企業の様々なサービスを利用できるセキュアなIDサービスとして展開されている。NTTコミュニケーションズの支援を受け、国内鉄道事業者として初めてデジタル社会に必要なインフラ基盤をアズ・ア・サービス化した画期的なシステムである。
JR西日本グループ共通IDであるWESTER IDへの実装を含め、文教分野におけるマイナンバーカードを活用した学生割引本人確認の社会実装を進めていく。学生割引のニーズが大きい交通事業者として、安全で信頼できるサービスを通じた便利な暮らしの実現を目指している。
マイナンバーカードを活用した学生割引本人確認の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
事業者 | 西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本) |
実施時期 | 2024年度中 |
連携機関 | 国立情報学研究所、デジタル庁 |
活用システム | Mobility Auth Bridge、WESTER ID |
技術支援 | NTTコミュニケーションズ株式会社 |
Mobility Auth Bridgeについて
Mobility Auth Bridge(MAB)とは、1つのIDで複数のサービスを利用できるセキュアなIDサービスのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 自治体や企業の様々なサービスを1つのIDで利用可能
- 国内鉄道事業者初のアズ・ア・サービス型インフラ基盤
- デジタルサービスの個客データ収集・利活用が可能
Mobility Auth BridgeはJR西日本が展開するIDサービスで、KANSAI MaaSですでに導入されている。まちのID基盤として広がりを見せており、利用者の同意のもとでデータインフォームドによる新たな価値創出を可能にしている。
マイナンバーカードを活用した学生割引本人確認に関する考察
マイナンバーカードを活用した学生割引本人確認システムの導入は、デジタル社会における本人確認の効率化という観点で重要な意味を持つ。従来の学生証による確認方式と比較して、統一された規格での本人確認が可能になることで、利用者と事業者双方の利便性が向上するだろう。
今後の課題として、マイナンバーカードの普及率向上と、セキュリティ面での信頼性確保が挙げられる。特に学生のプライバシー保護と個人情報の適切な管理が重要になってくるため、技術実証を通じて十分な検証が必要だ。
将来的には、この取り組みが他の交通事業者や教育機関にも広がることが期待される。学生割引の利用をより簡便にすることで、学生の移動機会の創出と地域活性化にもつながっていくだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「マイナンバーカードを活用した学生割引本人確認の社会実装の推進事業者として採択されました | 西日本旅客鉄道株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001305.000095753.html, (参照 2025-01-08).