記事の要約
- エン・ジャパンがCLACKの中核人材採用を支援開始
- 完全無料のプログラミング学習教室を全国展開へ
- 高校生の貧困連鎖解消に向けたIT教育支援を推進
認定NPO法人CLACKとエン・ジャパンの採用支援プロジェクト開始
エン・ジャパン株式会社は2024年12月26日より、認定NPO法人CLACKの「ソーシャルインパクト採用プロジェクト」を開始した。CLACKは「困難を抱える中高生に、デジタルを使った伴走支援のインフラをつくる」をミッションに掲げ、主に高校生を対象にプログラミング学習支援とキャリア支援を行うNPO法人として活動している。
現在の日本では子どもの9人に1人が相対的貧困状態にあり、特に義務教育を終えた高校生のキャリア支援が喫緊の課題となっている。CLACKは「親の年収が子どもの学歴や将来の雇用形態に影響を与え、大人になったときの年収格差を生む」という世代を超えた貧困の連鎖を断ち切るため、完全無料のプログラミング学習教室を運営している。
エン・ジャパンを通じて募集する「プロジェクトマネージャー」「事業開発」「Webエンジニア」の3職種は、CLACKの中核を担う重要なポジションとなる。応募受付は2024年12月26日から2025年2月5日までで、エン・ジャパンが運営する複数の採用支援サービスを通じて募集を行うことになっている。
CLACKの採用情報まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
募集職種 | プロジェクトマネージャー、事業開発、Webエンジニア |
応募受付期間 | 2024年12月26日~2025年2月5日 |
採用支援サービス | エン転職、エンゲージ、AMBI、ミドルの転職 |
支援内容 | プログラミング学習支援、キャリア支援 |
対象 | 困難を抱える中高生 |
相対的貧困について
相対的貧困とは、その社会における標準的な生活水準を下回る状態を指す経済概念であり、以下のような特徴がある。
- 世帯の可処分所得が全国民の中央値の半分未満の状態
- 教育機会や生活水準に格差が生じる可能性が高い
- 世代間での貧困の連鎖につながるリスクがある
日本における相対的貧困は、特に高校生の進路選択や将来のキャリアに大きな影響を及ぼす可能性がある。CLACKが提供する完全無料のプログラミング学習教室は、ITスキルの習得を通じて貧困の連鎖を断ち切るための具体的な支援策として注目を集めている。
CLACKの採用プロジェクトに関する考察
CLACKが進める完全無料のプログラミング学習教室は、デジタル技術を活用した新しい教育支援の形として評価できる。特に高校生を対象としたキャリア支援は、従来の福祉支援では手が届きにくかった層へのアプローチとして画期的であり、IT企業との連携による実践的な学習機会の提供は、将来的な就職支援にもつながる可能性が高いだろう。
今後の課題として、支援対象の全国展開に伴う人材確保や、地域ごとの教育ニーズの違いへの対応が挙げられる。オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッドな支援体制の構築や、地域のIT企業とのネットワーク形成が重要になってくるだろう。
エン・ジャパンによる採用支援は、社会課題解決に取り組むNPOの組織強化という点で重要な意味を持つ。今後は採用した人材を活かした支援プログラムの質的向上や、支援実績の可視化による社会的インパクトの測定が期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「IT学習支援で高校生の貧困課題に挑む『認定NPO法人CLACK』 エン・ジャパンで、事業拡大に向けた中核ポジションを公募! | エン・ジャパン株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000980.000000725.html, (参照 2025-01-08).