記事の要約
- ココロミルが消防隊員の潜水時心電図測定を実施
- ドライスーツ着用下での心電図測定が可能に
- 横浜国立大学・津市消防本部と共同で実験を実施
消防隊員の潜水時心電図測定の実験結果
株式会社ココロミルは横浜国立大学および三重県津市消防本部と共同で、2024年12月27日に消防隊員の潜水時における心電図測定の実施結果を公開した。実験では同社が販売するディスポーサブルタイプのホルター心電計「gram」を使用し、ドライスーツ着用時の心電図測定が可能であることが判明している。
消防隊員は24時間連続勤務や当直勤務など不規則な生活が続く中で高い身体的負担を強いられており、健康管理の重要性が指摘されていた。そのため今回の実験では潜水時の心電図計測を通じて隊員の健康状態を把握することが主な目的となっている。
今後の展開として、潜水時以外の心電図データの取得も行い、消防隊員の健康管理を包括的にサポートする取り組みを強化する方針だ。実験結果に応じて身体的負担の軽減に向けた対策を講じ、消防隊員の健康管理の向上を目指している。
消防隊員の心電図測定実験まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
実施主体 | 株式会社ココロミル、横浜国立大学、津市消防本部 |
使用機器 | ディスポーサブルタイプのホルター心電計「gram」 |
測定条件 | ドライスーツ着用時の潜水中 |
測定結果 | 心電図測定が可能、異常なし |
ホルター心電計について
ホルター心電計とは、長時間にわたって心電図を記録できる携帯型の医療機器のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 24時間以上の連続した心電図測定が可能
- 日常生活での心臓の状態を記録可能
- 不整脈や心臓の異常を見つけるのに有効
ココロミルが開発したホルター心電計「gram」は、ディスポーサブルタイプの特徴を活かし、消防隊員の潜水活動中でも使用可能な設計となっている。消防隊員は不規則な勤務形態と高い身体的負担が課題となっており、心電図による健康管理の重要性が増している。
消防隊員の健康管理に関する考察
消防隊員の潜水活動時における心電図測定の実現は、職務中の健康状態をリアルタイムで把握できる画期的な取り組みとなっている。特にドライスーツ着用時でも心電図測定が可能になったことで、より正確な健康管理体制の構築につながるだろう。
今後は潜水以外の活動時における心電図データの収集と分析が重要な課題となってくる。特に火災現場での活動や救助活動など、より過酷な環境下での心電図測定の実現が期待されており、さらなる技術開発と実証実験の積み重ねが必要だ。
将来的には心電図データを活用した勤務シフトの最適化や、個々の隊員に合わせた健康管理プログラムの開発も視野に入れるべきである。消防隊員の健康管理を通じて、より安全で効果的な消防活動の実現が望まれる。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「ココロミル、横浜国立大学・津市消防本部と共同で消防隊員の潜水時の心電図測定を実施 | 株式会社ココロミルのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000098284.html, (参照 2025-01-08).