記事の要約
- 新潟医療福祉大学が高次脳機能障害支援者研修会で講演
- 新潟圏域の34機関から約40名が参加
- 高齢者の高次脳機能障害の特長と対応について解説
新潟医療福祉大学が実施した高次脳機能障害支援者向け研修会について
新潟医療福祉大学言語聴覚学科の佐藤卓也准教授は、新潟県新潟地域振興局健康福祉部と新潟市こころの健康センターが共催する令和6年度新潟圏域高次脳機能障害支援従事者研修会において、2024年12月23日にオンラインで講演を実施した。新潟圏域の34の保健・医療・福祉機関から言語聴覚士や理学療法士、看護師など約40名が参加し、高次脳機能障害を有する高齢者の特長と対応について学びを深める機会となった。
新潟医療福祉大学言語聴覚学科では、言語聴覚士の養成に加えて、臨床心理士や公認心理師、医師、歯科医師など多職種の教員を配置し、専門的な指導体制を構築している。言語聴覚士は話す・聞く・食べる機能の障害に対するリハビリテーションを担う専門職であり、高次脳機能障害や失語症、摂食嚥下障害など幅広い領域をカバーしているのだ。
新潟医療福祉大学は、看護・医療・リハビリ・栄養・スポーツ・福祉・医療ITなど6学部15学科を擁する医療系総合大学として、実践的なチーム医療教育を展開している。全学的な資格取得支援体制と就職支援体制を整備し、高い国家試験合格率と就職実績を達成しており、スポーツと医療を融合した特色ある教育プログラムも提供しているのである。
研修会の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
開催日 | 2024年12月23日 |
開催形式 | オンライン |
主催 | 新潟県新潟地域振興局健康福祉部、新潟市こころの健康センター |
対象地域 | 新潟市、五泉市、阿賀野市、阿賀町 |
参加者数 | 約40名 |
参加職種 | 言語聴覚士、理学療法士、看護師、ソーシャルワーカー、生活支援員 |
言語聴覚士について
言語聴覚士とは、話す・聞く・食べる機能の障害に対するリハビリテーションを専門とする医療従事者のことである。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 高次脳機能障害から摂食嚥下障害まで幅広い領域に対応
- 小児から高齢者まであらゆる年代を支援
- チーム医療の一員として他職種と連携
新潟医療福祉大学では、言語聴覚士の養成において、臨床心理士や公認心理師、医師、歯科医師など多職種の教員による指導体制を整備している。この多角的な指導体制により、より実践的な知識とスキルを習得することが可能となっている。
高次脳機能障害支援従事者研修会に関する考察
今回のオンライン研修会は、新潟圏域における高次脳機能障害支援の質の向上に大きく貢献する取り組みとなっている。特に34もの保健・医療・福祉機関から多職種の専門家が参加したことは、地域全体で支援の質を高めようとする意欲の表れとして評価できるだろう。今後は定期的な開催によって継続的な学びの機会を確保することが重要である。
研修会をオンラインで実施したことで、地理的な制約を超えて多くの支援者が参加できる環境が整備された。この経験を活かし、今後はオンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド形式の研修会の開催も検討に値するだろう。さらに参加者同士の情報交換や事例検討の機会を増やすことで、より実践的な学びの場となることが期待される。
高齢化が進む中で、高次脳機能障害を有する高齢者への支援はますます重要性を増している。新潟医療福祉大学の専門的な知見を地域の支援者と共有する取り組みは、地域医療の質の向上に大きく寄与するものだ。今後は研修内容をアーカイブ化し、より多くの支援者が学べる体制を構築することが望ましいだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【新潟医療福祉大学】高次脳機能障害に関する研修会「令和6年度新潟圏域高次脳機能障害支援従事者研修会」で講演! | 株式会社NSGホールディングスのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001592.000032951.html, (参照 2025-01-08).