記事の要約
- 医学部受験専門予備校で約9割が学力向上を実感
- 完全個別指導で10割近くが学習効果を実感
- 予備校費用は500万円以上が約4割を占める
医学部合格者の予備校選択と学習効果の実態調査
株式会社キョーイクは2024年11月21日から26日にかけて、医学部合格者と医学部合格者の子を持つ保護者1,020人を対象に予備校に関する調査を実施した。調査結果から医学部受験専門の予備校に通った受験生のうち約9割が学力向上を実感し、特に早期からの医学部受験対策や専門的な授業内容が高く評価されている。
予備校の授業形式では、少人数指導が40.2%と最も多く、完全個別指導が20.8%で続いている。完全個別指導を選択した受験生の約9割が学力向上を実感しており、個々に合わせたカリキュラムの作成や柔軟な指導体制が効果的だと評価された。
医学部合格までの予備校費用については、500万円以上を投じた受験生が約4割を占めており、82.0%が費用が高くても学力が向上する予備校を選ぶべきだと回答した。浪人回避や奨学金獲得の可能性向上、早期のキャリア形成などが高額投資を支持する理由として挙げられている。
医学部予備校の学習効果まとめ
完全個別指導 | 少人数指導 | 集団指導 | 講義形式 | |
---|---|---|---|---|
非常に感じた | 65.1% | 37.5% | 45.2% | 62.5% |
やや感じた | 33.3% | 51.6% | 40.3% | 12.5% |
あまり感じなかった | 1.6% | 9.9% | 14.5% | 16.7% |
まったく感じなかった | 0.0% | 1.0% | 0.0% | 8.3% |
完全個別指導について
完全個別指導とは、講師1人に対して生徒1人で行われる学習指導形態のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 個々の学力や理解度に応じたカリキュラム作成
- 質問がしやすく理解度の確認が容易
- 柔軟な進度調整と個別対応が可能
医学部受験における完全個別指導では、10割近くの受験生が学力向上を実感している。個々の学習進度や理解度に応じた柔軟な指導により、医学部合格に必要な高度な学力を効率的に身につけることが可能となっている。
医学部予備校の学習効果に関する考察
医学部受験専門予備校における完全個別指導の高い学習効果は、医学部特有の高度な知識習得と問題解決能力の向上に直結している。特に医学部受験に特化したカリキュラムと個別指導の組み合わせは、一般的な予備校では得られない専門的な学習機会を提供することができるだろう。
一方で予備校費用の高額化は、受験生の経済的負担を増大させる可能性がある。しかし浪人による追加費用の回避や奨学金獲得の可能性向上など、長期的な視点での投資効果を考慮する必要があるだろう。医学部合格に向けた戦略的な予備校選択と学習計画の重要性が改めて浮き彫りになっている。
医学部予備校業界においては今後、オンライン指導の拡充や AI を活用した個別最適化学習など、新たな教育手法の導入が期待される。費用対効果の向上と学習効率の最大化を両立させる取り組みが、より多くの受験生に質の高い医学部受験対策を提供することにつながるはずだ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【医学部受験×予備校】予備校費用の総額は500万円以上が約4割!約8割が費用が高くても学力が上がる予備校を重視。医学部合格者はどのような予備校に通っていたのか? | 株式会社キョーイクのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000085.000026521.html, (参照 2025-01-08).