記事の要約
- 岡山大学が特別公開講座を開催
- 英国人女性僧侶による講演会を実施
- 多文化共生と宗教文化がテーマ
岡山大学特別公開講座 吉村・ヴィクトリアの講演会を開催
岡山大学は2025年1月9日に津島キャンパスにて、特別公開講座として吉村・ヴィクトリア氏による講演会「外国人、女性そして宗教文化:日本の地方農村に嫁いだ英国人女性僧侶の冒険と挑戦」を開催する予定だ。444年の歴史を持つ浄土真宗のお寺に嫁いだ吉村氏の経験と学びを共有する機会となるだろう。
吉村氏は1970年英国生まれで、サウサンプトン大学を卒業後、JETプログラムに参加し僧侶となった経歴を持つ。30年以上にわたり坊守として活動を続けながら、僧侶や教師、母親、妻、介護者、庭師など多様な役割を担い、全国の寺院で講演活動を展開している。
講演会は英語で行われるが日本語での対応も可能であり、参加費は無料で誰でも参加できる形式となっている。開催時間は17時30分から19時までで、事前登録制となっており、参加希望者は2025年1月8日までに申し込みをする必要がある。
講演会の開催概要
項目 | 詳細 |
---|---|
開催日時 | 2025年1月9日 17:30~19:00 |
会場 | 岡山大学津島キャンパス 一般教育棟B棟4階 B41教室 |
講師 | 吉村・ヴィクトリア(正念寺 僧侶) |
使用言語 | 英語(日本語対応可) |
参加費 | 無料 |
申込期限 | 2025年1月8日 |
浄土真宗について
浄土真宗とは、鎌倉時代に親鸞聖人によって開かれた仏教の一派であり、主に阿弥陀如来を信仰の対象としている。以下のような特徴を持つ宗派である。
- 在家主義を重視し、肉食妻帯を認める
- 阿弥陀如来の本願を信じる念仏一筋の教え
- 全国に多くの寺院と門徒を持つ日本最大の仏教教団
講演会の舞台となる宮崎県高千穂町の正念寺は1578年に創建された歴史ある寺院である。浄土真宗の教えを基盤としながら、外国人女性僧侶である吉村氏が30年以上にわたり坊守として務めており、日本の伝統的な宗教文化と国際性の融合を体現している。
多文化共生と宗教文化の融合に関する考察
日本の伝統的な寺院に外国人女性が僧侶として入り、30年以上にわたって活動を続けていることは、現代における多文化共生の重要なモデルケースとなるだろう。特に地方農村部での異文化受容と融合の実例として、今後の地域社会における多様性推進の参考になる可能性が高いのだ。
宗教文化は保守的になりがちだが、吉村氏のような存在が新しい視点と価値観をもたらすことで、伝統の継承と革新のバランスが取れた発展が期待できる。特に仏教界における女性の役割拡大や、国際的な視点からの教えの解釈など、これまでにない可能性を切り開くことができるだろう。
地方創生と国際化が課題となっている現代日本において、伝統的な寺院が異文化を受け入れ、新たな価値を創造している事例は貴重な示唆を与えている。今後は宗教界全体でも、このような多様性を受け入れる柔軟な姿勢が求められるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【岡山大学】岡山大学特別公開講座 吉村・ヴィクトリア講演会「外国人、女性そして宗教文化:日本の地方農村に嫁いだ英国人女性僧侶の冒険と挑戦」〔1/9木 岡山大学津島キャンパス〕 | 国立大学法人岡山大学のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002799.000072793.html, (参照 2025-01-08).