記事の要約
- 岡山大学起業部が異分野Labを開催し約40人が参加
- 研究者・学生が研究活動とその社会実装について発表
- 高校生向け研究室情報プラットフォームAcaridgeを紹介
岡山大学起業部による異分野Lab開催で科学研究の世界を身近に
岡山大学起業部は2024年12月17日、津島キャンパスの共育共創コモンズにて科学研究の世界を身近に感じてもらうことを目的とした「異分野Lab」を開催した。学術研究院環境生命自然科学学域の小野努教授と関本敦准教授が研究成果の社会実装や博士課程進学の意義について講演を行い、株式会社LabBaseの加茂倫明社長が研究者と企業をつなぐプラットフォーム構築の経緯を解説するなど、充実した内容となっている。
起業部の大西一碧代表は高校生と大学の架け橋となるプラットフォーム「Acaridge」を紹介し、研究室の魅力を高校生に届けるビジネスプランを発表している。パネルディスカッションでは社会実装における多様な人々との出会いの重要性や、AIを効果的に活用するためのユーザー視点の必要性について活発な議論が展開されたのだ。
このイベントには高校生や大学生など約40人が参加し、文系理系を問わず科学の世界に触れる機会を提供した。参加者からは「文系にも楽しいイベントだった」「大学進学が楽しみになった」などの前向きな感想が寄せられ、起業部の目指す科学と研究の世界の普及に大きな一歩を記している。
異分野Labの開催概要
項目 | 詳細 |
---|---|
開催日時 | 2024年12月17日 |
開催場所 | 岡山大学津島キャンパス 共育共創コモンズ(OUX) |
主催 | 岡山大学起業部 |
共催 | 株式会社LabBase、Acaridge、OI-Start、岡山大学スタートアップ・ベンチャー創出本部 |
参加者数 | 約40人(高校生、大学生など) |
登壇者 | 小野努教授、関本敦准教授、加茂倫明社長、大西一碧代表 |
社会実装について
社会実装とは、研究成果や技術を実社会で活用可能な形にして、実際の社会システムに組み込んでいく過程のことを指している。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 研究成果を実用化し社会課題の解決に活用
- 産学連携による技術移転や事業化の推進
- 持続可能な形での運用・普及を実現
岡山大学の事例では、小野努教授が自らの研究技術を社会に届けるために起業という形で社会実装を進めている。研究成果の社会実装には多様な人々との出会いや連携が重要であり、異分野Labはそうした機会を提供する場として機能しているのだ。
異分野Labに関する考察
岡山大学起業部が開催した異分野Labは、高校生や大学生に研究の世界を身近に感じてもらう機会として大きな意義がある。特に文系の学生からも好評を得られたことは、科学研究の裾野を広げる取り組みとして評価できる形となっているのだ。
今後の課題として、一回性のイベントで終わらせることなく、継続的な交流の場としての発展が求められている。研究者と学生、企業をつなぐプラットフォームとしての機能を強化し、より多くの参加者が研究の世界に触れる機会を創出することが重要だろう。
将来的には、オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド形式での開催や、地域を超えた連携の実現も期待される。研究成果の社会実装を促進する場として、異分野Labのさらなる進化が望まれるのだ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【岡山大学】科学に触れ、研究の世界を身近に感じてもらう「異分野Lab」を開催 | 国立大学法人岡山大学のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002822.000072793.html, (参照 2025-01-08).