SkyFarm®とドローン大学校が徳島県で国家資格講座を開講、2025年の制度変更に向けスマート農業の推進を加速

記事の要約
- SkyFarm®とドローン大学校が徳島県で国家資格講座を開講
- 2025年から民間資格による申請業務簡略化制度が終了
- 徳島県でのスマート農業推進を目指し取り組みを強化
ドローン国家資格制度の変更と二等無人航空機操縦士技能証明証の重要性
ドローン大学校は2024年1月14日、SkyFarm®と協力して徳島県で二等無人航空機操縦士技能証明証取得講座を開講すると発表した。2022年12月から開始されたドローンの国家資格制度では民間資格による申請業務の簡略化が認められていたが、2025年からはこの制度が廃止されることが決定している。
二等無人航空機操縦士技能証明証は、ドローンの飛行に必要な知識と技術を証明する資格として2023年11月までに全国で約2万人が取得している。2025年4月からの大阪・関西万博ではドローンショーや空飛ぶクルマのデモ飛行が予定され、送電線網上空をドローンの航路とする準備も進んでいるため、国家資格の需要は更に高まると予想されている。
農業分野では、人工衛星からの圃場画像データをドローンにセットし、必要な場所に適量の肥料や農薬を自動散布するシステムが月額数千円から数万円で利用可能になっている。スマート農業の実現に向けてドローンの活用が不可欠となり、農業従事者による国家資格取得の重要性が増している。
徳島県での国家資格講座開講の背景
項目 | 詳細 |
---|---|
講座開講地域 | 徳島県 |
開講機関 | SkyFarm®、ドローン大学校(国土交通省航空局登録講習機関) |
代表者実績 | 北田諭史(一等無人航空機操縦士、DJI AGRASインストラクター、整備士) |
活動実績 | 2017年から農業ドローン事業、水稲・小麦のドローン防除 |
運営会社 | 株式会社キタダノ(資本金6,000,000円) |
主な事業内容 | 農業関連事業、DX支援、コンサルティング、不動産事業 |
スマート農業について
スマート農業とは、ICTやIoT技術を活用して農作業の効率化や省力化を実現する新しい農業の形態のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 人工衛星やドローンによる圃場データの収集と分析
- 自動制御による効率的な農薬・肥料の散布
- データに基づく精密な農地管理と作業の自動化
スマート農業では、ドローンを活用した空中散布により広大な農地を効率的に管理することが可能になっている。徳島県では急傾斜地の圃場でのみかん栽培にドローン防除を導入するなど、地形的な制約がある農地でもスマート農業技術の活用が進んでいる。
二等無人航空機操縦士技能証明証取得講座に関する考察
ドローンの国家資格制度の変更により、農業分野での資格取得の必要性が高まることは確実な流れだ。特に農薬散布や肥料散布などの空中散布作業において、安全性と効率性を両立させるためには、専門的な知識と技術の習得が不可欠となるだろう。
2025年からの制度変更に伴い、資格取得希望者の急増による講座の供給不足が懸念される。農繁期と重ならない時期での講座開催や、実践的な農業ドローン操作の訓練プログラムの充実など、農業従事者のニーズに合わせた柔軟な対応が求められるだろう。
スマート農業の普及に伴い、ドローン技術と農業知識を併せ持つ人材の育成が今後の課題となる。資格取得後のフォローアップ体制の整備や、新技術への対応力を高めるための継続的な教育支援など、長期的な視点での人材育成システムの構築が必要だ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「SkyFarm®(スカイファーム)とドローン大学校が協業し徳島県にて”二等無人航空機操縦士技能証明証取得講座”を開講します。 | 一般社団法人ドローン大学校のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000021599.html, (参照 2025-01-15).