カタリバが大船渡市山林火災被災地に子どもの居場所を開設、避難所生活でのストレス軽減に向けた支援を展開

記事の要約
- カタリバが大船渡市山林火災被災地に子どもの居場所を2箇所開設
- 避難所で子どもと保護者のストレス軽減を支援
- LINE相談窓口で保護者向けサポートを提供
岩手県大船渡市の山林火災被災地に子どもの居場所を開設
認定特定非営利活動法人カタリバは、2025年2月26日に発生した岩手県大船渡市の山林火災を受け、子どもの居場所を2箇所で開設した。約2,900ヘクタールの範囲に及ぶ日本最大級の山林火災により、少なくとも84棟の建物が被害を受け、約4,500名に避難指示が発出され、約1,200人が避難生活を送っている。
カタリバは、現地で活動する認定特定非営利活動法人おはなしころりんと特定非営利活動法人SETと連携し、越喜来地区の三陸公民館に「みんなのこども部屋」を3月3日から開設した。さらに市街地の「おおふなぽーと」では、3月4日から「みんなのあそびば」を開設し、子どもたちの心理的ストレスの緩和と災害後の心の回復を支援している。
同時に、オンラインでの保護者向けLINE相談窓口も開設し、社会福祉士や臨床心理士等の専門職スタッフが避難生活中の子育ての悩みや生活再建に向けた課題についてサポートを行っている。2024年1月にオープンした情報サイト「災害時の子どもの生活ガイド」と併せて、包括的な支援を提供している。
被災地における子どもの居場所支援まとめ
みんなのこども部屋 | みんなのあそびば | |
---|---|---|
場所 | 三陸公民館 | おおふなぽーと |
開設期間 | 3月3日~3月9日 | 3月4日・6日・9日 |
開設時間 | 13:00~17:30 | 9:30~12:30 |
対象年齢 | 4歳~18歳 | 未就学児(家族同伴の場合小学生以上も可) |
災害時子ども支援sonaeruについて
災害時子ども支援sonaeruとは、災害発生時に子どもたちへの支援を迅速に届けることを目的とした緊急支援プロジェクトのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 発災直後の迅速な支援体制の確立
- 自治体・企業との事前アライアンス構築
- 過去の災害支援経験を活かした支援活動の展開
大規模な自然災害が発生した際に、子どもたちの心と生活を守るための支援活動を展開している。2011年の東日本大震災支援から始まり、2024年の能登半島地震・奥能登豪雨支援まで、さまざまな災害現場で子ども支援活動を実施してきた実績がある。
大船渡市山林火災における子ども支援に関する考察
避難所生活における子どもたちの心理的ストレスを軽減するための居場所づくりは、災害支援において重要な取り組みである。特に年齢層に応じて2つの異なる施設を設置したことで、それぞれのニーズに合わせた適切なケアを提供することが可能となっているだろう。
今後の課題として、避難生活の長期化に伴う子どもたちの学習環境の確保や心のケアの継続性が挙げられる。特に学校再開までの期間における学習支援や、PTSDなどの心理的影響への長期的なサポート体制の構築が必要になってくるだろう。
被災地の子ども支援においては、地域コミュニティの再建と並行して、子どもたちの日常生活の回復を支援することが重要である。カタリバのsonaeruプロジェクトを通じて、より多くの支援団体や行政機関との連携を強化し、包括的な支援体制を確立することが期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「岩手県大船渡市山林火災、親子のストレスを軽減する子どもの居場所とLINE相談窓口を開設 | 認定特定非営利活動法人カタリバのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000108.000060187.html, (参照 2025-03-06).