記事の要約
- 第44回東京広告協会白川忍賞が嶋村和恵氏に決定
- 早稲田大学商学学術院教授として広告教育に貢献
- 日本広告学会会長として広告界の発展に尽力
早稲田大学商学学術院教授の嶋村和恵氏が第44回白川忍賞を受賞
東京広告協会は2025年1月9日、第44回白川忍賞の受賞者として早稲田大学商学学術院教授の嶋村和恵氏を選出したことを発表した。白川忍賞は日本広告会の初代理事長である故白川忍氏の寄付金をもとに1982年に制定され、広告の発展向上に貢献した業績や活動に対して贈られる賞である。
嶋村和恵氏は1995年から早稲田大学助教授を務め、2001年から現職に就任して広告論を専門分野として研究を行っている。広告教育を通して多数の優秀な人材を輩出し、長年にわたり広告界の発展に大きく貢献してきた実績が高く評価された。
また2016年度から2021年度まで日本広告学会会長を務め、デジタルシフト研究委員会の設置など、デジタルマーケティングへの対応を積極的に推進してきた。広告界全体の研究および人材育成において多大な功績を残し、2022年には第10回全広連日本宣伝賞吉田賞も受賞している。
白川忍賞の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
創設年 | 1982年(昭和57年) |
主催 | 公益社団法人東京広告協会 |
選考日 | 2023年12月5日 |
贈賞式 | 2025年2月21日(第97回定時総会) |
会場 | 東京會舘 |
広告論について
広告論とは、マーケティングコミュニケーションの重要な要素である広告に関する理論的および実践的な研究分野のことを指す。以下のような特徴を持つ学問領域である。
- 消費者行動分析とメディア戦略の研究
- 広告効果測定と評価手法の体系化
- デジタル時代における広告手法の開発
広告論は企業のマーケティング活動において重要な役割を果たし、消費者とのコミュニケーション戦略の基盤となっている。特にデジタルマーケティングの台頭により、従来の広告理論に加えて新たなアプローチや分析手法の研究が進められている。
白川忍賞受賞に関する考察
嶋村和恵氏の白川忍賞受賞は、長年の広告教育と研究活動が高く評価された結果であり、広告界全体にとって大きな意義を持っている。特にデジタルシフト研究委員会の設置は、急速に変化するデジタルマーケティング環境に対応するための先見性ある取り組みとして注目に値するだろう。
今後はデジタル技術の進化に伴い、広告手法やマーケティング戦略がさらに多様化していく可能性が高い。広告教育においても、従来の理論に加えてデジタルマーケティングの知識や実践的なスキルの習得が重要になってくるだろう。
また広告界全体として、産学連携をより一層強化し、実務と理論の両面から広告の発展を支える人材育成の重要性が増している。白川忍賞の受賞を機に、広告教育と研究のさらなる充実が期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「第44回「東京広告協会 白川 忍賞」嶋村和恵氏(早稲田大学商学学術院教授)に決定 | 公益社団法人 東京広告協会のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000002850.html, (参照 2025-01-10).