記事の要約
- よこすかLaboが探究プロジェクト「よこすかengine」を運営
- 2校の高校で約320名の生徒と8社の企業が参加して展開
- 最終発表会「よこすかイノベーターズサミット2025」を開催予定
地域課題解決に向けた横須賀の産学連携プロジェクト「よこすかengine」の取り組み
合同会社よこすかラボは、株式会社教育と探求社と協力し地域の可能性を発見する探究プロジェクト「よこすかengine」を2023年度から運営している。パイロット版では約270名の生徒と5社の企業が参加し、2024年度は三浦学苑高等学校の約290名と湘南学院高等学校の約30名を対象に8社の企業と連携して展開した。
このプロジェクトの集大成として2025年1月25日に関東学院大学横浜・金沢八景キャンパスで「よこすかイノベーターズサミット2025」を開催する予定だ。最終発表会で企業賞を受賞したグループがブラッシュアップした企画をプレゼンテーションしてグランプリを競い合うことになっている。
横須賀市では2013年の転出超過数全国1位以降も人口流出が深刻化しており、2023年5月時点で人口は378,352人まで減少している。自動車産業や造船業の撤退による働く場所の減少や空き家問題に対し、生まれ育った地域と主体的に関わる機会を創出することが求められているのだ。
よこすかイノベーターズサミット2025の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
開催日時 | 2025年1月25日(土) 10:00-16:00 |
会場 | 関東学院大学横浜・金沢八景キャンパス フォーサイト21 3階 |
主催 | 合同会社よこすかラボ/株式会社教育と探求社 |
参加校 | 三浦学苑高等学校/湘南学院高等学校 |
参画企業 | イオンリテール/いちご/かながわ信用金庫/キャリエ・レゾ/京急電鉄/建新/シテコベ/ステップ |
探究学習について
探究学習とは、生徒が自ら課題を設定し解決策を考え出すアクティブラーニングの一形態のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 生徒が主体的に課題を発見し解決策を考案
- 企業や地域と連携した実践的な学び
- 対話を通じた深い学びの実現
教育と探求社の探究学習プログラム「engine」は全国37都道府県約320校で展開されており、約61,000名の生徒が参加している。よこすかengineでは横須賀市内の企業と連携し、地域特有の課題解決に向けた探究活動を実施することで、地域に根差した実践的な学びを提供しているのだ。
よこすかengineに関する考察
よこすかengineの特筆すべき点は、地域課題の解決と教育活動を効果的に組み合わせている点である。企業と生徒が対話を重ねながら地域の未来を考えることで、生徒たちは実践的な課題解決能力を身につけることができる。一方で、プログラムの継続的な運営には企業の積極的な参画が不可欠だろう。
今後の課題として、参加企業の更なる拡大と生徒の探究テーマの多様化が挙げられる。プログラムの価値を高めるためには、より多くの地域企業の参画を促すとともに、生徒たちが取り組むテーマの幅を広げることが求められる。企業の参画を促すためには、プログラムの成果を可視化し、企業にとってのメリットを明確にする必要があるだろう。
将来的には、このプログラムを通じて育成された人材が地域で活躍することで、横須賀市の活性化につながることが期待される。そのためには、高校生の探究活動を地域全体で支援する体制を整えるとともに、プログラム修了後のキャリアパスを確立することが重要だ。産官学が一体となった持続可能な取り組みに発展することを期待したい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【よこすかイノベーターズサミット2025】地域の高校生が「探究学習×企業連携」でアイディア創出 | 合同会社よこすかラボのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000145877.html, (参照 2025-01-10).