記事の要約
- はんのう森林みらい塾でビジネスコンテストを開催
- 卓球ラケット用の西川材活用プランが最優秀賞を受賞
- 木工を通じたSTEAM教育プランが優秀賞を獲得
はんのう森林みらい塾のビジネスコンテスト開催と公開セミナー実施
NPO法人埼玉ハンノウ大学が運営するはんのう森林みらい塾は、2024年11月24日に飯能商工会議所大会議室にて第1回ビジネスコンテストを開催した。起業コースに所属する9名の受講生がプレゼンを実施し、宮治菜津子氏の卓球ラケット用西川材活用プランが最優秀賞を獲得するなど、地域の林業活性化に向けた新たな取り組みが示された。
埼玉大学大学院理工学研究科修士2年の小山駿氏は、木工を中心としたSTEAM教育プログラムを提案し優秀賞を受賞した。プログラムでは木材を通じた実践的な学びを重視しており、日常の習い事として木工技術の習得と教育的価値の両立を目指している。
はんのう森林みらい塾では2025年1月19日に飯能市市民活動センター多目的ホールにて公開セミナーを開催する予定だ。長野県茅野市のゲストを招き、林業事業者や一般市民を対象に森林活用に関する知見を共有する場を設けることで、地域の林業振興を後押しする。
はんのう森林みらい塾の取り組み概要
項目 | 詳細 |
---|---|
事業主体 | NPO法人埼玉ハンノウ大学(事務局) |
開催実績 | 第1期(2023年度)、第2期(2024年度) |
開催内容 | フィールドワーク、レクチャー、トークセッション |
受賞プラン | 卓球ラケット用西川材活用、木工STEAM教育 |
実施効果 | 第2期受講生から2名が飯能市へ移住を決意 |
STEAM教育について
STEAM教育とは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)を統合的に学ぶ教育手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 実践的な問題解決能力の育成を重視
- 分野横断的な思考力の養成が可能
- 創造性と論理的思考の両立を目指す
木工を通じたSTEAM教育では、木材の特性理解や加工技術の習得を通じて科学的思考と芸術的感性を育むことが可能となる。はんのう森林みらい塾の木工STEAM教育プランは、地域の森林資源を活用しながら次世代の人材育成にも貢献する取り組みとして注目を集めている。
はんのう森林みらい塾のビジネスコンテストに関する考察
はんのう森林みらい塾のビジネスコンテストは、地域産材の新たな活用方法を見出す機会として重要な役割を果たしている。特に卓球ラケットという具体的な製品開発案は、西川材の新たな可能性を示すとともに、スポーツ用品市場という新規販路の開拓にもつながる提案となっているだろう。
木工を通じたSTEAM教育の提案は、林業後継者の育成と一般市民の森林への理解促進という両面での効果が期待できる。しかし、プログラムの持続的な運営のためには、指導者の確保や安全管理体制の構築など、実施体制の整備が課題となるだろう。
今後は受賞プランの実現に向けた具体的なサポート体制の確立が重要となる。特に製品開発における品質管理や販路開拓、教育プログラムの標準化など、ビジネスとしての持続可能性を高めるための取り組みが求められているだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【はんのう森林みらい塾】ビジネスコンテスト 卓球ラケットに地域産材の「西川材」を使うプランが受賞 | NPO法人埼玉ハンノウ大学のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000125483.html, (参照 2025-01-10).