記事の要約
- LINEリサーチが全国中高生の将来なりたい職業調査を実施
- 男子中学生は「スポーツ選手」、高校生は「国家公務員」が1位
- 働く会社選びでは「休み」と「給与」を重視する傾向
LINEリサーチによる中高生の職業観調査結果
LINEヤフー株式会社は650万人以上の国内最大級の調査パネルを基盤としたスマートフォン専用リサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」を通じて、全国の中高生を対象とした職業観の調査を2024年11月21日から11月25日にかけて実施した。調査では将来なりたい職業とその理由、働く会社を選ぶ際に重視する点について1039サンプルの有効回答を得ている。
男子中学生の希望職業では昨年2位だった「スポーツ選手」が1位となり、「国家公務員・地方公務員」「YouTuber、Vtuberなどの動画投稿者」が続く結果となった。女子中学生では「イラストレーター」「教師・教員・大学教授」「看護師」が上位を占め、昨年ランク外だった「美容師・理容師」が4位にランクインしている。
高校生では男女ともに「国家公務員・地方公務員」が1位となり、特に「教師・教員・大学教授」は昨年と比べて順位を上げている。また「決まっていない・わからない」と回答した割合は中学生のほうが高く、特に男子中学生では2割台後半に達している。
中高生の職業選択における傾向まとめ
男子中学生 | 女子中学生 | 男子高校生 | 女子高校生 | |
---|---|---|---|---|
希望職業1位 | スポーツ選手 | イラストレーター | 国家公務員・地方公務員 | 国家公務員・地方公務員 |
希望職業2位 | 国家公務員・地方公務員 | 教師・教員・大学教授 | 教師・教員・大学教授 | 看護師 |
希望職業3位 | YouTuber・Vtuber | 看護師 | システムエンジニア | 教師・教員・大学教授 |
国家公務員・地方公務員について
国家公務員・地方公務員とは、国や地方自治体に雇用され公共サービスを提供する職業のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 安定した雇用と給与体系が確立
- 福利厚生が充実し、ワークライフバランスを重視
- 国民や地域住民の生活向上に直接貢献できる
高校生の間で国家公務員・地方公務員の人気が高まっている背景には、安定した収入や充実した福利厚生に加え、社会貢献への意識の高まりがある。特に教育現場や医療分野といった公共性の高い職種と合わせて上位にランクインしており、若者の職業観の変化が顕著に表れている。
中高生の職業観調査に関する考察
中学生と高校生で希望職業に大きな変化が見られることは、進路選択における現実的な視点の芽生えを示唆している。中学生ではスポーツ選手やイラストレーターなど夢や憧れを重視する傾向が強い一方で、高校生では国家公務員や教師など安定性と社会貢献を意識した職業選択へと変化しているのだ。
働く会社選びの基準として「休みがしっかりとれる」「給与・待遇」が上位に挙がっていることは、現代の若者が早い段階からワークライフバランスを重視していることを示している。特に女子高校生でこれらの項目の割合が高いことから、将来のキャリアプランを具体的に考え始めている傾向が強いだろう。
企業の具体的な環境や実際の仕事内容については高校生のほうが重視する傾向にあり、職業選択における視野の広がりが見られる。今後は「将来性がある業界」や「福利厚生の充実」といった要素も含めた、より多角的な職業教育の必要性が高まっていくと考えられる。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【LINEリサーチ】中学生・高校生のなりたい職業、「国家公務員・地方公務員」が人気。男子中学生では「スポーツ選手」が1位に | LINEヤフー株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000932.000129774.html, (参照 2025-01-10).