記事の要約
- ThinkingsがsonarのATSとLabBase就職のAPI連携を開始
- スカウト承諾・応募情報がリアルタイムで連携可能に
- 理系学生と企業をつなぐスカウトサービスの効率化を実現
採用管理システムsonar ATSとLabBase就職のAPI連携開始
Thinkings株式会社は採用管理システムsonar ATSと株式会社LabBaseが提供する理系学生向けスカウトサービス「LabBase就職」とのAPI連携を2025年1月9日に開始した。2024年5月から一部機能での連携を先行していたが、今回の連携によってスカウトを含む全ての候補者情報をsonar ATS上でリアルタイムに確認・管理することが可能になっている。
LabBase就職は、学生が研究内容やスキルをデータベースに登録することで、企業が専門性を持った学生に直接アプローチできるスカウトサービスとなっている。2024年4月時点で累計110,000名以上の理系学生が登録しており、700社以上の企業に導入されているのが特徴だ。
日本の理工系学部への進学割合は17%に留まり、OECD加盟国の平均27%を下回っている状況にある。経済産業省の発表によると2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると予測されており、理系人材への効率的なアプローチと内定承諾率の向上が企業の課題となっているのだ。
sonar ATSとLabBase就職の連携機能まとめ
応募機能 | スカウト機能 | |
---|---|---|
連携開始時期 | 2024年5月 | 2025年1月 |
主な特徴 | 応募情報の自動連携 | スカウト承諾情報の自動連携 |
対象情報 | 応募者情報 | 候補者情報全般 |
採用管理システムについて
採用管理システムとは、企業の採用活動を効率化するためのソフトウェアのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 応募者情報の一元管理と自動データ連携
- 選考プロセスの効率化と進捗管理
- 応募者とのコミュニケーション管理
sonar ATSは2022年にサービス提供開始から10周年を迎え、2024年9月に導入実績2,000社を突破している。株式会社エヌ・ティ・ティ・データやトヨタ自動車株式会社など大手企業への導入実績があり、2023年4月にはAIを活用した書類選考支援機能「sonar AI」も公開された。
sonar ATSとLabBase就職の連携に関する考察
採用管理システムとスカウトサービスの連携は、理系人材の採用における大きな課題解決につながる可能性を秘めている。特に理系学生の場合、研究活動と就職活動の両立が難しいため、スカウトから選考までの一貫したプロセスの効率化は、学生と企業双方にとって大きなメリットとなるだろう。
今後の課題として、研究分野と企業ニーズのマッチング精度の向上が挙げられる。研究内容や専門性の評価を適切に行い、より効果的なスカウトを実現するためには、AIによる解析やデータ分析の強化が必要となってくるはずだ。
将来的には、研究活動のデータベース化やスキル評価の標準化など、理系人材の採用市場全体の整備も期待される。採用管理システムとスカウトサービスの連携は、その第一歩として重要な意味を持つと考えられる。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「Thinkingsの「採用管理システムsonar ATS」が、研究を頑張る理系学生と企業をつなぐスカウトサービス「LabBase就職」とのAPI連携を本格開始 | Thinkings株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000218.000055762.html, (参照 2025-01-10).