記事の要約
- 岡山大学がD&Iデイズを2024年11月から12月に開催
- やさしい日本語研修やボッチャ大会など多彩な取り組みを実施
- 合理的配慮に関するオンライン研修に1,078人が参加
岡山大学のダイバーシティ推進本部がD&I推進イベントを開催
国立大学法人岡山大学のダイバーシティ推進本部は、多様性と包括性の推進を目指し、2024年11月から12月にかけて「ダイバーシティ&インクルージョンデイズ」を開催した。11月15日には岡山外語学院の中島正恵氏と佐藤恭子氏を招き、日本語に不慣れな人にもわかりやすく情報を伝えるための「やさしい日本語研修」を実施している。
11月29日には岡山大学のシンボルであるいちょう並木の落葉清掃を、グッドジョブセンターの業務体験会として開催し、那須保友学長をはじめとする23人が参加した。12月9日に開催されたボッチャ大会では16チームが参加し、グッドジョブセンターの2チームが決勝戦に進出する活躍を見せている。
さらに11月11日から29日にかけて、全教職員と学生を対象とした合理的配慮に関するオンライン研修を実施し、1,078人が受講を完了した。研修を通じて合理的配慮への理解が深まり、障がいの有無にかかわらず互いを認め合う共生社会の実現に向けた取り組みが前進している。
D&Iデイズの主な取り組みまとめ
やさしい日本語研修 | 業務体験会 | ボッチャ大会 | オンライン研修 | |
---|---|---|---|---|
実施日 | 11月15日 | 11月29日 | 12月9日 | 11月11~29日 |
参加者数 | 複数名 | 23人 | 16チーム | 1,078人 |
実施内容 | 情報伝達の工夫を学習 | いちょう並木の落葉清掃 | チーム対抗戦を実施 | 合理的配慮について学習 |
合理的配慮について
合理的配慮とは、障がいのある人が他の人と平等に人権を享有し行使できるよう、必要で適当な変更や調整を行うことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 状況に応じた柔軟な対応が必要
- 建設的な対話を通じた相互理解が重要
- 過度な負担を課さない範囲での調整が基本
岡山大学では合理的配慮に関するオンライン研修を通じて、教職員と学生の理解促進を図っている。研修受講者からは理解が深まったとの声が寄せられ、共生社会の実現に向けた意識向上につながっている。
岡山大学のD&I推進に関する考察
岡山大学のD&I推進における特筆すべき点は、座学だけでなく実践的な活動を通じた学びの機会を提供していることにある。やさしい日本語研修やボッチャ大会などの体験型プログラムは、参加者が自然な形でD&Iの本質を理解できる効果的なアプローチだろう。
今後の課題として、これらの取り組みをより多くの学生や教職員に広げていくための仕組みづくりが挙げられる。オンライン研修の受講者数は1,078人と一定の規模に達しているが、さらなる参加促進のためには、研修内容の多言語対応や柔軟な受講時間の設定が必要となるだろう。
地域中核・特色ある研究大学としての岡山大学には、D&I推進のモデルケースとなることが期待される。学内での取り組みを地域社会に還元し、多様性を受け入れる文化の醸成に貢献することで、より広範な社会的インパクトを生み出せるはずだ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【岡山大学】岡山大学「ダイバーシティ&インクルージョンデイズ/Diversity and Inclusion Awareness Days」を開催 | 国立大学法人岡山大学のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002840.000072793.html, (参照 2025-01-11).