鳥羽商船高専の学生チームが開発したクルーズ船観光客向けアプリがビジネスプランベスト100に選出、インバウンド対応と地域活性化に期待

記事の要約
- 鳥羽商船高専が高校生ビジネスプランベスト100に選出
- クルーズ船観光客向け多言語対応アプリを開発
- 学生のビジネスマインド育成を積極的に推進
鳥羽商船高専学生チームのワンアクション型クルーズ船対応アプリ開発
日本政策金融公庫は令和6年12月17日、鳥羽商船高等専門学校の学生チーム「Comeナビ」が開発したビジネスプラン「その地の魅力に接近!ワンアクションでクルーズ船対応」を第12回高校生ビジネスプラン・ベスト100に選出した。過去最多となる5,151件の応募の中から、大型客船の顧客向けに飲食店や観光施設をアプリで紹介・案内する事業計画が高評価を得ることとなった。
このアプリシステムは情報機械システム工学科3年生の山下温斗さん、北仲悠人さん、塚本真己也さんの3人で構成されるチームが開発したものである。インバウンド向けに多言語対応し、直感的な操作性を追求したアプリを運用するという特徴を持っており、観光客が手軽に好みの場所を訪れることが可能になることを目指している。
鳥羽商船高専では学生のビジネスマインドを育成する目的で、日本政策金融公庫の徳山真樹さんを講師として招いた講義を令和6年6月に実施した。学生はビジネスの組み立て方について学びながら、各々のビジネスプランをブラッシュアップすることで、今回の評価につながることとなった。
学生チームによるビジネスプランの特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
開発チーム | 情報機械システム工学科3年生3名 |
アプリ名 | Comeナビ |
主な機能 | 飲食店・観光施設の紹介、案内サービス |
特徴 | 多言語対応、直感的な操作性 |
対象 | 大型客船の観光客 |
期待効果 | 観光客対応の人員不足解消、鳥羽市の活性化 |
ビジネスマインドについて
ビジネスマインドとは、事業や経営に対する考え方や姿勢のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 市場ニーズの把握と課題解決能力
- 事業計画の立案と実行力
- 収益性と持続可能性への意識
鳥羽商船高専では、学生の早期からのビジネスマインド育成を重視しており、ビジネスプランの考案や実行、コンテストへの出場を積極的に推進している。日本政策金融公庫との連携による実践的な講義を通じて、学生たちは具体的な事業計画の立て方を学び、実用的なビジネスプランの作成スキルを身につけることができる。
クルーズ船観光客向けアプリシステムに関する考察
鳥羽商船高専の学生チームが開発したアプリシステムは、増加するクルーズ船観光客のニーズと地域の課題を的確に捉えた点が高く評価できる。多言語対応と直感的な操作性を重視したアプリの開発は、インバウンド観光の促進と地域活性化に大きく貢献する可能性を秘めており、実用化への期待が高まっている。
一方で、アプリの実用化に向けては、観光施設や飲食店との連携体制の構築、システムの安定性の確保、継続的なコンテンツ更新など、多くの課題が存在する。特に、多言語対応における翻訳精度の向上や、観光客の動線データの分析・活用など、技術面での更なる改善が必要になるだろう。
今後は、鳥羽市での実証実験を通じて得られたフィードバックを基に、アプリの機能改善や使い勝手の向上を図ることが重要である。また、他の観光地への展開も視野に入れた拡張性の確保や、地域特性に応じたカスタマイズ機能の実装など、より幅広いニーズに対応できるシステムへの発展が期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【鳥羽商船高専】第12回高校生ビジネスプラン・ベスト100に選出 | 独立行政法人国立高等専門学校機構のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000438.000075419.html, (参照 2025-01-16).