チバニアン兼業農学校の入学者が300名突破、首都圏で108名が就農し7名の認定新規就農者を輩出

記事の要約
- チバニアン兼業農学校の入学者が300名を突破
- 首都圏内で108名が就農を達成
- 認定新規就農者が7名誕生
兼業農家向けのチバニアン兼業農学校が新たな就農支援を展開
株式会社おひさま総合研究所は、兼業農家になることに特化した就農スクール「チバニアン兼業農学校」の入学生が2025年1月1日時点で300名を突破したことを発表した。首都圏内で108名が就農を果たし、2024年までには7名の認定新規就農者が誕生するなど、兼業農家の育成において着実な成果を上げている。
チバニアン兼業農学校では、就農における最大の課題である農地取得や営農計画策定、新規就農者認定などのプロセスを、実際の農政担当者や有識者が伴走しながら指導する体制を構築している。また、収益を省力で上げるための6次産業化に関する講義も提供しており、兼業農家ならではの運営方法を確立するためのサポートを行っている。
特筆すべき点として、野田市、市原市、横浜市にオリーブベースを設置し、共同での就農を推進している点が挙げられる。市原市のオリーブベースでは約20名の修了生が2,000本近くのオリーブを共同管理しており、ITを活用した自動潅水装置や遠隔監視システムによって作業負担の軽減を実現している。
チバニアン兼業農学校の特徴まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
入学者数 | 302名(1期生から9期生まで) |
就農実績 | 首都圏内で108名が就農 |
認定実績 | 認定新規就農者7名 |
主な対象地域 | 東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、茨城県 |
講義形態 | Zoomによる平日夜間講義と週末実習 |
栽培作物 | オリーブ、薬草、ナッツ、苔、早生桐、枝モノなど |
認定新規就農者について
認定新規就農者とは、新たに農業を始める人が作成する青年等就農計画を市町村が審査・認定し、その認定を受けた農業者のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 市町村による青年等就農計画の審査・認定が必要
- 経営開始資金の交付対象となる
- 農業経営資金の無利子融資を受けることが可能
チバニアン兼業農学校では2024年までに7名の認定新規就農者を輩出しており、兼業での認定取得は業界では珍しい成果となっている。認定新規就農者制度は、新規就農者に対する資金面での支援を通じて、持続可能な農業経営の実現を後押ししている。
チバニアン兼業農学校に関する考察
チバニアン兼業農学校の特徴的な点は、農地取得から営農計画策定まで、就農に必要な全てのプロセスを実践的にサポートする体制を整えている点である。従来の就農支援とは異なり、本業を続けながら就農できる形態を採用することで、経済的なリスクを最小限に抑えながら農業参入を可能にしている。
今後の課題として、兼業農家の増加に伴う農地の効率的な活用方法や、地域コミュニティとの連携強化が挙げられる。オリーブベースのような共同管理システムの展開は、これらの課題に対する一つの解決策となり得るが、さらなる運営ノウハウの蓄積と体制の整備が必要だろう。
将来的には、ITを活用した遠隔管理システムの高度化や、より多様な作物への対応など、兼業農家の可能性を広げる取り組みが期待される。チバニアン兼業農学校の取り組みは、日本の農業における新しい働き方のモデルケースとなる可能性を秘めている。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「兼業農家になるための就農スクール、入学者が300名を超え、108名が就農しました! | 株式会社おひさま総合研究所のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000087039.html, (参照 2025-01-22).